第一部
第一章
第四話『高尚な我が願い』
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翠を連れてやって来た。
ほむら「マミ!どうしてその子が一緒にいるの。どういうつもりなの?」
マミ 「彼女には真実をよく見て貰って、その上で正しい判断をして欲しいの。」
ほむら「あなたにそんな事をする権利なんて無いんじゃないの。無理やり誰かを巻き込む権利なんて…」
翠 「暁美先輩!違うんです。私が無茶を言ってお願いしたんです。」
そう言う翠をマミは手で制して、ほむらに言った。
マミ 「ほむら、彼女はキュゥべえに選ばれたのよ。あなたにこそそんな事を言う権利なんて無いんじゃないのかしら?」
ほむらにはいつか来た道だった。
ほむら「マミ…あなたって人は…」
ほむらは独り言のように呟いた。しかし翠はまどかではない。どうせ魔法少女はこれからも次々と生まれ、そして消えて逝くのだ。だったらマミの方が正しいのではないだろうか。ほむらは髪を手で梳くと、急に落ち着いたように言った。
ほむら「そうね。お互いそんな権利なんて無いわよね。だったら本人の好きにすればいいわ。」
事実上のほむらの許可を得て翠は喜んだ。
翠 「ありがとうございます。お邪魔にならないようにしますので…」
そこに杏子が現れた。
杏子 「んあ?そいつぁ誰だよ、マミ?」
翠は突然の出現者に驚いて、マミの陰に隠れるように動いてしまった。
マミ 「ああ、杏子。この子はね、キュゥべえに選ばれた子なの。だからこれから私達の狩りの様子を見学して貰うのよ。」
杏子 「えーっ、何だよ次から次へとキュゥべえの奴ー。全く節操ってもんがねえのかよ。」
そう言うと杏子は気怠そうに頭に手をやった。翠は一応確認してみる。
翠 「あのぅ巴先輩、あの方も…」
マミ 「ええ、そうよ。あの子は佐倉杏子。私よりもずっと前に魔法少女になった子なの。」
杏子 「ずっと≠ヘ余計だぜ。」
マミ 「それから私の事は巴先輩じゃなくってマミって呼んでね。その方が私好きなの。」
翠 「はい。あの…マミさん…」
マミ 「うん、それでいいわ。それでは皆さん、行きましょうか。」
?
魔獣達の結界の中は以前に来た所と同じような場所だった。翠は改めてこれが現実の事だと認識した。そしてその魔獣達はこの前よりも数が多かったが、こちらも戦力が一人多い事もあり、割とあっさりと全滅させられてしまった。
杏子 「これで終わりか?」
ほむら「そのようね。」
翠が辺りを窺いながら塔の陰から出て来ると、マミが声を上げて尋ねた。
マミ 「どうだった、ご感想は?」
翠が何か答えようとしたその時、突然何者かの手を叩く音がして声が響いた。
? 「いや全く凄い!お見事だ、素晴らしい。」
全員が声のする方を見ると、どこからともなく御悟真理が、肩にキュゥべえを乗せて現れ出でた。
杏子 「あっ!
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