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SECOND
第一部
第一章
第三話『私達はもうお友達』
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それとして…私達はもうお友達よ、葉恒さん。」

  ?

 あるビルの屋上から一人の少女が望遠鏡でマミの部屋を覗き見ていた。彼女はほむらのクラスメイトにして学年第二位の成績の御悟真理であった。真理はここ最近、ほむらの身辺を独自に調査していたのだ。
真理 「んー…。暁美ほむらが三年トップの巴マミと繋がっているのはいいとして、一体今日新たに現れたあの子は何者なんだろう。見た所一年生だと思われるが、一年のトップ鼎麻衣(かなえ まい)ではないようだし…」
 真理は望遠鏡を覗き込みながら独り言を言っていた。そこに真理の背後から声が響いた。
?  「他人んちを覗き見とはいい趣味してんな、お前。」
 真理はその言葉に弾かれるように後ろを振り向いた。そこにはパーカーを着た少女がポニーテールを風になびかせて立っていた。
真理 「きっ、君は誰かね?」
?  「そういうのって、まず自分から名乗るもんじゃねえの。まあもっとも、私の方も名乗られたところで、だから何だよってだけなんだけどさ。」
真理 「このビルのセキュリティーには見えないが…巴家の身辺警護でもしている者かね?」
?  「は!私がマミの警護?あいつなんざ私が守ってやる義理も必要もねーよ。でもよ、ちょっとデリケートな所をクンクン嗅ぎ回られるのは好きくないんだよね。」
真理 「何が目的なのかね?」
?  「はあ?そりゃこっちが聞きてえってんだよ、まったく。」
 パーカーの少女は手を腰に当てて身を前に乗り出し、挑発的なポーズで真理に迫った。二人の距離はそれ程近くはなかったが、その迫力に真理は気圧された。たじろいだ真理が屋上の手摺りに手を掛けると、その上に白い猫のようなものがいつの間にかにいて、その事に気付いた真理は更にぎょっとした。
キュゥべえ「やあ、僕はキュゥべえ。そして彼女は佐倉杏子、魔法少女なんだよ。」
杏子 「何だよ、キュゥべえ。余計な事喋んなよ。」
キュゥべえ「大丈夫だよ、杏子。それより御悟真理、君がとても気にしている暁美ほむらもあの巴マミも同様に魔法少女なんだよ。」
杏子 「おい!何そんな奴にペラペラ喋ってんだよ。止めろよ!」
キュゥべえ「止めないさ。だってこの子には資格があるからね。」
杏子 「ケッ!キュゥべえ、結局お前はやれるんなら誰でもいいってのかよ。」
キュゥべえ「まさか。魔法少女になれる素養を持った子なんて滅多矢鱈といるもんじゃないんだ。だから僕はそういった有資格者に出会えた千載一遇のチャンスには、可能な限りトライしていかなければならないんだよ。」
 腰が抜けたようにその場に座り込んでいた真理には、杏子が誰と話しているのか今一つ呑み込めていなかった。
キュゥべえ「さあ、御悟真理。僕と契約して魔法少女になってよ。そしたらどんな願いでも一つ叶えてあげるからさ
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