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SECOND
第一部
第一章
第二話『人魚姫なんて大嫌いなのに・・・』
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る。
恭介 「はは、まいったな…好き、かな…」
杏子 「その好きってのはラブなのかライクなのか、あの仁美ってのより好きなのかどうか、その辺はどうよ?」
恭介 「それは…僕はバイオリン馬鹿だからさ…よく分からないよ、ごめん。」
 煮え切らない恭介に杏子は苛立ったが、それでもさやかのおかげでまたバイオリンが弾ける事を理解して貰えたし、まださやかにも目がありそうなので、それで満足する事にした。
杏子 「いや、私の方こそいきなりすまなかったな。でも真実が伝えられてよかったぜ。後は当事者の問題だしな…じゃあ、邪魔したな。あばよ。」
 そう言って、杏子は足早にその場を後にした。その杏子の背中に向かって恭介が叫ぶ。
恭介 「君、ありがとう。」
 杏子は小走りに去りながら、振り向かずに右手を上げそれに応えた。

  ?

 マミは公園のベンチに座って、狩りの為にみんなを待っていた。
マミ 「やっぱり早過ぎたわね…」
 そこへ、やや慌てたようにほむらがやって来た。
ほむら「マミ!」
マミ 「あら、ほむら。あなたも随分と早く来たわね。」
ほむら「あなた、さやかの連絡先知ってる?」
マミ 「ええ、一応は…あなた同じクラスなのに知らないの?」
ほむら「ええ、知らないのよ。それで、今すぐさやかに連絡を入れて、今日は狩りをやらないって伝えて。」
マミ 「ええ、いいけど。何かあったの?」
 マミは携帯を取り出すと、さやかの連絡先に繋ごうとした。
ほむら「実は今日学校で、さやかと仁美って子が凄い言い合いをしたの。どうも杏子が余計な事をしたようで、それでさやかは…」
 ピピピ…
 ごく近い場所で着信音と思しき音が鳴り響いた。ほむらとマミが驚いてその音の方を見ると、そこにはさやかが立っていた。
さやか「盗み聞きの次は告げ口かよ。暁美、いい性格してるよな、お前って。」
ほむら「さやか、あなた…」
さやか「気安くさやかって呼んでんじゃねえよ!お前なんか友達じゃないだろうが。」
ほむら「…御免なさい、美樹さん。実はね、杏子に病院の事教えたのは私なの。だからあれは私の所為なの。本当に御免なさい。」
さやか「何でお前が病院の場所まで知ってんだよ。おまけにお喋りで…暁美、お前ってホント最低だよな。」
マミ 「さやかさん。何があったのかは分からないけど、そんな精神状態で魔獣狩りに出るのはお勧め出来ないわ。」
さやか「マミさん、悪いんですけど、私は今何もかもメチャクチャにしたくってしょうがないんですよ。一人ででも狩りに行って、この思いを魔獣達にぶつけますんで。もし一緒にいたくないと言うのなら、あなたの方が帰って頂けませんか。」
ほむら「さ…美樹さん。魔法少女の力は精神の状態と密接な繋がりがあるの。今のあなたではとても危うくて、高い確率で死
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