第一部
第一章
第一話『人魚姫なんて大嫌い!』
[8/10]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
見滝原で何か仕出かそうとしているようなんで、戦力の増強をしておこうと思ってね。」
マミ 「そう…それなら丁度いい話があるわ。あなたに会えたら言おうと思っていたのだけれど。実はね、最近助けた子に美樹さやかって子がいたんだけど、その子きっと有資格者よ。それにその子、何か叶えたい望みがあるようで、魔法少女になる気もかなり有りそうだったの。どお?」
キュゥべえ「そうなのかい。それならすぐにでも会いたいものだけど…」
マミ 「今日、魔獣狩りをしようと思っていたから、その場に来るように話してみましょうか?」
キュゥべえ「そうだね、そうしておいて貰うと手間が省けて助かるよ。でもそれ以上に、君にお願いしたい事があるんだ。」
マミ 「何?」
キュゥべえ「君の通っている学校の一年生に、葉恒翠(はつね みどり)って子がいる筈なんだ。何とかしてその子を魔法少女になるように誘導して貰えないかな。」
マミ 「それは、普通にあなたが勧誘するんじゃダメな事なの?」
キュゥべえ「うん。出来ればその子には自発的で自然に、自分の意思でなって貰いたいんだよね。」
マミ 「どうしてかしら?」
キュゥべえ「魔法少女の力ってさ、なった時に大体決まっているだろ。あれはその子が元々持っている潜在的な力と、その子が望んだ願いとで決まるんだよね。願いは本当にその子が心の奥底から願わなければならないから、他の誰かの強要では駄目だし。変な風に他者の思惑が絡んで願い自体が歪んでしまうと、その魔法少女の力も歪んでしまうのさ。まあ、出来ればでいいんだけど、どうかな?」
マミ 「その子はそんな手間をかけてまで、あなたが魔法少女にしたい子なの?」
キュゥべえ「うん。それがね、どうやらその子はオブリゲイションタイプみたいなんだよ。」
マミ 「何、それ?」
キュゥべえ「まあ、出来るだけ簡単に言うとだねえ…その子が魔法少女になったなら、特別な使命を持った魔法少女になるタイプって事さ。」
マミ 「それって…何か凄いの?」
キュゥべえ「凄いなんでもんじゃないよ、マミ。まずレアさ。この僕自身、まだ一度も扱った事が無いんだからね。それにそのタイプの子は尋常じゃない力を持っている事が確認されているんだ。」
マミ 「確認されているって、過去にどんな子がいたの?」
キュゥべえ「う〜ん…僕たちインキュベーターの情報網で知る限りでも、今までにそのタイプが魔法少女になった個体はまだ二体しか確認されていないんだよ。なにせ一番最近の方でも十五億年くらい前の事だからね。」
マミ 「じゅ、十五億年…そんな凄い子が今この星にいるって言うの…」
キュゥべえ「そうさ。だからこそ、その別の世界からやって来た侵入者ってのが怪しいのさ。その子を狙って来たのか、それとも…」
マミ 「それとも?」
キュゥべえ「その侵入者の何らかの
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ