第33話
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「……そう言って頂けると少しだけ気が楽になりました。」
我に返ったエリオットが苦笑している中、リィンは口元に笑みを浮かべてオリヴァルト皇子を見つめた。
「その、先程”我々”と殿下は仰っていましたが……他にも殿下に賛同されている関係者の方々が?」
その時ある事に気付いたアリサはオリヴァルト皇子を見つめて尋ねた。
「ああ――――ヴァンダイク学院長さ。元々、私もトールズの出身で、あの人の教え子でね。”Z組”を設立するアイデアにも全面的に賛同してくれたんだ。」
「そうだったんですか……」
「確かに学院長には色々と配慮していただいてますね。」
「3人の理事達とは異なり、学院運営に口を出せる立場ではないが理事会での舵取りもしてくれている。何よりも現場の責任者として最高のスタッフを揃えてくれたからね。」
「最高のスタッフ、ですか?」
「もしかして……サラ教官のことでしょうか?」
オリヴァルト皇子の言葉が気になったユーシスは不思議そうな表情をし、ラウラは尋ねた。
「はは、彼女だけではないがね。ただ学院長が彼女を引き抜いたのは非常に大きかっただろう。帝国でも指折りの実力者だし、何よりも”特別実習”の指導には打ってつけの人材だろうからね。」
「え。」
「帝国でも指折りの実力者……」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたアリサとエリオットは呆け
「”特別実習”の指導に打ってつけの人材……??」
マキアスは不思議そうな表情で首を傾げた。
「ふふっ、わたくしも噂くらいは耳にしたことがありますわ。”紫電”なんて格好いい呼ばれ方をされている方ですよね?」
「”紫電”……!」
「……やはり……!」
「二人が知っているという事は帝国の武の世界で知られる名前か。」
アルフィン皇女の言葉を聞いて顔色を変えたラウラとリィンの様子を見たガイウスは二人に尋ねた。
「ああ……耳にした事があるくらいだけど。」
「帝国遊撃士協会にその人ありと言われるほどの若きエース。最年少は……レン君が更新したから、違うな。若干16歳でありながらも凄まじい速さでA級遊撃士となった恐るべき実績の持ち主……”紫電のバレスタイン”―――それが君達の担当教官さ。」
「ま、まさかサラ教官が遊撃士だったなんて………あれ?今、殿下は最年少はレンが更新したみたいなことを仰っていましたけど………」
「まさかレンも遊撃士なんですか!?」
オリヴァルト皇子の話を聞いて驚いていたエリオットはある事に気づき、マキアスは信じられない表情で訊ねた。
「おや、レン君は君達に自分の事を何も教えていないのかい?」
「は、はい……『レディ
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