第十二話 数字
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アを担当するはずの端末と考えれば、相当の数がいてもおかしくはない。
「……なんだ? もしかして、ユイツーの存在はタブーで、知った俺は垢BANでもされるってのか?」
そう嫌味を込めて口にしてやると、ユイスリーは再び首を横に振った後。
「いえいえ。 滅相もない。 アカウント停止なんて真似は致しません。 それより、中に入らせてもらってよろしいでしょうか?
我々はあまり人目につきたくないもので……」
そのユイスリーの言葉を、俺は、あえて信じることにした。
「ああ……まぁ、コーヒーでも飲みながら、ゆっくり話そうぜ」
俺は、その言葉と共に、二人をギルドのホームへと入れる。
その瞬間、酒場にいた全員の視線が、ユイスリーらに向けられた。
まぁ、そりゃあそうだ。
こんな同じような姿をしたやつらが二人揃って来たら、こうなるわな……。
初めに動いたのはシャムで、俺の横へと駆け寄り。
「あ、アルス? 彼女らは? あれ、見た目が、ほら、あの、見た目がさ……」
どもりながらそんなことを小声で放つシャムに、俺はため息をつきながら答えることにする。
「詳しい説明は省かせてもらうが、あれはNPCだ。 まぁ、超高性能な自律思考、自立思考、つまりAIを搭載してるみたいだがな。
データの存在ってところだけは、今現在の俺らと同じだ。 ま、話があるみたいだからな。 聞くだけ聞いてくる」
「ま、マジで? アルス、PKに続いてついに垢BANされちゃうの……?」
俺と同じようなこと思ってやがる。
だから、PKはされなかったんだよ……。
まぁ、今でもヘヴンに対して警戒はしてるけどさ……。
お陰で、俺の今のスキル構成はPKK寄りのスキル構成だ。
いずれ来るだろうウスラにも備えてるって意味もあるけどな……。
兎に角、そんなことを思いながら、重い気持ちでユイスリーらを椅子に案内し、椅子に重く腰掛ける。
「さて、最初からヘヴィに、ストレートに聞くぜ。 俺に何の用だ? 言っておくが、厄介事は勘弁だぜ」
そんな俺の言葉に、ユイスリーは少しだけ黙った後。
「初めに素直に、真っ直ぐに謝っておきます。 ごめんなさい。 厄介事です。
しかし、他に頼める人間がいませんし、限りなく隠密に行ってもらいたいんです。 なので、貴方に依頼します」
そんなことを、サラっと言ってのけた。
ああ、コイツは、貧乏クジ引いた感じだ。
しかしまぁ、なんとなく、こうなることはわかってた。
「まぁ……大人は依頼されたことは断らないからな。 やって当然だ。 とりあえず、詳細を聞いてやるよ」
俺がそう口にすると、ユイスリーは機械的にニコリと笑みを浮かべた後。
「ありがとうございます。 依頼は実に簡単です。 ユイツーを、止めてください」
あくまでも、サラリ
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