第十二話 数字
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のPKは、次の獲物を探すために再び歩き出す。
彼の名は鏡月(kyou-getsu)。
バグを使用する、無双の殺人鬼である。
――――――
年が明けたとある日。
唐突に、その日は訪れた。
ギルドのホームである酒場は、昼間は閉じている。
食材の調達や武器等の調整もあり、昼間は天乃は不在状態となる。
その時を見計らったかのように、扉を叩く音が、ホームの中に木霊した。
その時、ホームにいたのは、俺、ヘヴン、スユア、レイカ、シャムの五人。
他ギルドのヘヴンとシャムがいたのは、偶然というより……。
ヘヴンはこのところ毎日遊びに来てるし、シャムはギルドから呼び出しがかかるかまで暇だということで来ていた。
まぁ大体いるところを見ると、あんまり呼ばれないのだろう。
スユアとレイカは机の上でお喋りをしながらトランプで遊んでいた。
余談だが、俺は単純に、グリュンヒルを某有名メイス使い鍛冶師に強化のため預けているので狩りにいけないだけだ。
もちろん、別に預ける必要もなかったのだが、休むための口実だ。
こうでもしないと、ヘヴンが非常にうるさい……。
さて、そこでこのノックである。
俺は誰かを呼んだ覚えはないし、レイカとスユアが反応しないところを見ると、彼女らの知人でもない。
シャムとヘヴンが他人のギルドのホームまで人を呼ぶわけもないし……。
まぁ、俺が出て、話を聞けば済む話か。
俺は気だるく椅子から立ち上がり、ギルドのホームの扉を開けた。
すると、そこには、二人の人影が立っていた。
視界をその二人の顔へと向け、俺は、唖然とする。
その二人の顔は、俺の知らない顔ではなかった。
だが、別に知り合いというわけでもないし、親しくも無い。
それどころか、なんでこんな、こんなのが、ここを尋ねてきたのかが、疑問だった。
それに、これはどういうことだ……?
何が起こっている……?
その二人の顔は、多少異なりはしたが、基本は同じ。
あえて違いを言うなら、歳だ。
片方は、大人の女性のような雰囲気で、もう片方は、俺の知るアイツより、もう少し年上くらいだった。
そう、そいつらの顔は……。
「ユイツー……っ!」
俺が苛立ちを隠せず、それを口にすると。
大人の女性のような雰囲気のユイツーは、静かに首を横に振った後。
「いえいえ、私達は、彼女と違いますよ」
そう口にして、俺の目を真っ直ぐ見た後。
再び、口を空けた。
「正式名称MHCP001-3X。 通称、ユイスリーと申します。 ユイツーの存在を知る、貴方に用があってここに来ました」
ユイスリー……!?
こいつら、どんだけ量産されてんだ……?
いや、元々一万人のメンタルケ
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