第32話
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”サンクト地区”に到着したリィン達は”聖アストライア女学院”の正門前まで行き、待機していた。
〜夕方・サンクト地区〜
「そういえば……ラウラはここに入るつもりは無かったの?」
聖アストライア女学院の正門前で待機していたフィーはある事が気になったラウラを見つめ
「父から勧められはしたが武術の授業が無いらしくてな。まあ、その時点で私の選択肢からは無くなった。」
「はは、なるほど。」
ラウラの答えを聞いたリィンは苦笑した。
「うーん、ラウラが女学院に入ったらとんでもない事になりそうだね。」
「確かに……目に浮かぶようだな。」
「???まあ、何人か知り合いもいるし、素晴らしい学院だとは聞いている。あのアルフィン殿下も在学されているそうだからな。」
「ああ、そうらしいな……」
エリオットとマキアスの会話の意味がわからないラウラは首を傾げた後話を続け、ラウラの話にリィンは頷いた。
「あるふぃん殿下……?」
「君な……いくら帝国出身じゃないとはいえ……」
「はは……でも、そんなものかもな。」
「アルフィン殿下っていうのはユーゲント皇帝陛下の娘さんだよ。『天使のように愛らしい』ってすっごく人気があるんだ。」
ある人物を知らないよう様子でいるフィーを見たマキアスは呆れ、エリオットは苦笑しながら説明し
「へえ……」
エリオットの説明を聞いたフィーは目を丸くした。
「ふふ、たしかフィーと同い年だったか。以前お会いした事があるが噂にたがわぬ可憐さだったぞ。」
「やっぱりそうなのか……何度か雑誌の写真で見かけたことはあるんだが。」
「(そういえばエリゼと同学年だったはずだけど……)―――双子の弟君がおられてそちらはセドリック殿下だ。エレボニアの皇太子でもある。」
「ふむふむ。」
リィン達の話を聞いたフィーは自分の頭に情報を詰め込んだ。
「そういえば、前に雑誌でオリヴァルト皇子を見かけたけど。二人はオリヴァルト皇子の家族?」
その時ある事を思い出したフィーはリィン達を見つめて問いかけた。
「ああ、オリヴァルト皇子はアルフィン殿下たちのお兄さんにあたるよ。」
「お兄さんなのに皇太子じゃないの?」
エリオットの説明を聞いて疑問に思ったフィーは首を傾げた。
「詳しくは知らないが母君が平民だったらしくてな。馬鹿げた決まりだとは思うが皇位継承権から外れるらしくてね。」
「でも、最近その名前を結構聞くようにはなったな。たしか、何とかっていう飛行船でリベールから帰還したとかで……」
「ああ、リベールの異変後の”アルセイユ号”での帰還か。」
「うーん、あれは僕も見
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