第32話
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とエリオットは不思議そうな表情で首を傾げ、音の正体がリュートである事からある人物を思い浮かべたフィーは目を丸くした。
「ふふ、いらしたみたいですね。」
「あ……」
アルフィン皇女の言葉を聞いたエリゼが音が聞こえた方向を見つめたその時
「フッ、待たせたようだね。」
白いコートを身に纏ったリュートを手に持つ金髪の青年がリィン達に近づいてきた。
「……ご無沙汰しております。」
「ハッハッハッ。久しぶりだね、エリゼ君。まー、ラクにしてくれたまえ。」
エリゼに会釈をされた青年は笑顔で答えてアルフィン皇女の背後へと移動した。
「……やっぱり。」
「えっと、どこかで見た事があるような……」
「フッ、ここの音楽教師さ。本当は愛の狩人なんだが、この女学院でそれを言うと洒落になってないからね。穢れなき乙女の園に迷い込んだ愛の狩人―――うーん、ロマンなんだが♪」
フィーはジト目で青年を見つめ、エマの疑問に答えた青年は髪をかきあげ
「……!」
「……もしや……」
青年の顔を見たユーシスとラウラは血相を変えた。するとその時!
「えいっ。」
「あたっ。」
なんとアルフィン皇女が立ち上がってどこからともなく取り出したハリセンで青年の頭を叩いた!
「お兄様、そのくらいで。皆さん引いてらっしゃいますわ。」
「フッ、さすがは我が妹……なかなかの突込みじゃないか。」
アルフィン皇女と青年の会話を聞いていたリィン達は冷や汗をかいて呆れた。
「ま、ま、まさか……」
「ひょ、ひょっとして……?」
二人の会話を聞いて青年の正体を察したマキアスとエリオットは信じられない表情をし
「フッ……オリヴァルト・ライゼ・アルノール―――通称”放蕩皇子”さ。そして”トールズ士官学院”のお飾りの”理事長”でもある。よろしく頼むよ――――”Z組”の諸君。」
青年―――オリヴァルト皇子は自己紹介をしてリィン達にウインクをした。
その後リィン達はオリヴァルト皇子とアルフィン皇女の好意によって、夕食をご馳走になろうとしていた。
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