第32話
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いな……これが皇族のオーラか……)
(天使みたいな表現も大げさじゃないよね……)
(ふふっ……同感です。)
(……確かにいい友達に恵まれたみたいだな。さすがに皇女殿下だったとは思わなかったけど……)
クラスメイト達がアルフィン皇女の印象について話し合っている中、リィンはエリゼと会話しているアルフィン皇女の様子を見てエリゼの手紙に書かれてあったエリスの”友人”がアルフィン皇女である事に気付いて静かな笑みを浮かべてアルフィン皇女を見つめた。
「ふふっ……リィン・シュバルツァーさん。お噂はかねがね。妹さんからお聞きしていますわ。」
するとその時エリゼと会話をしていたアルフィン皇女はリィンに微笑み
「ひ、姫様……」
アルフィン皇女の言葉を聞いたエリゼは頬を赤らめた。
「はは……恐縮です。自分の方も、妹から大切な友人に恵まれたと伺っております。兄としてお礼を言わせてください。」
「に、兄様……」
「ああ、聞いていた通り……ううん、それ以上ですわね。」
リィンの言葉を聞いたエリゼは恥ずかしそうな表情をし、アルフィン皇女は悩ましげな様子を見せた。
「え……」
「―――リィンさん、お願いがあります。今後、妹さんに倣ってリィン兄様とお呼びしていいですか?」
「え”。」
「ひ、姫様!?」
アルフィン皇女の突然の提案にリィンは表情を引き攣らせ、エリゼは驚きの表情でアルフィン皇女を見つめた。
「その、事あるごとに妹さんからリィンさんのお話を聞いているうちに他人とは思えなくなってしまって……実際にこうしてお会いできて気持ちが抑えきれなくなったというか。わたくしにも兄がおりますし、すぐに慣れると思うのですが……?」
「いやっ……!さすがに畏れ多いというか!」
「い い か げ ん に し て く だ さ い。」
アルフィン皇女の話を聞いたリィンは慌てた様子で辞退しようとし、エリゼは膨大な威圧を纏ってアルフィン皇女を微笑みながら見つめた。
「……エリゼのケチ。ちょっとくらいいいじゃない。」
エリゼの答えを聞いてつまらなさそうな表情をしているアルフィン皇女の様子をリィン達は冷や汗をかいて見つめていた。
「まあ、それはともかく。今日、皆さんをお呼びしたのは他でもありません。ある方と皆さんの会見の場を用意したかったからなのです。」
「ある方……ですか?」
「そ、それは一体……?」
そしてアルフィン皇女の説明を聞いたアリサとマキアスが尋ねたその時、リュートを弾く音が聞こえて来た。
「これは……」
「ギター……ううん、リュートの音?」
「リュート……もしかして。」
音を聞いたガイウス
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