第32話
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でしょうか?」
「ええ、勿論構わないわ。入って頂いて。」
「……っ!?」
「ま、まさか……」
扉を開けたエリゼとある人物の会話を聞いて正体を察したマキアスとエリオットは信じられない表情をした。
「エリゼ、もしかして……」
「ご想像通りかと。さあ―――どうぞ中へ。」
そしてリィン達は建物中へと入って行った。
〜ローズガーデン〜
「あ――――」
「や、やっぱり……」
建物の中に入ったリィン達はテーブルの前で自分達を見つめている金髪の少女を見て驚き
「ふふっ……ようこそ―――トールズ士官学院”Z組”の皆さん。わたくしは、アルフィン。アルフィン・ライゼ・アルノールと申します。どうかよろしくお願いしますね?」
リィン達の反応を面白そうに見ていた金髪の少女――――エレボニア帝国の皇女であるアルフィン皇女は上品に会釈をした後リィン達に微笑んだ。その後リィン達はアルフィン皇女の手配によって、用意された紅茶を楽しみながらアルフィン皇女とのお茶会を始めた。
「もう、エリゼ。悪かったから機嫌を直して。ちょっとしたお茶目じゃない。」
アルフィン皇女は怒気を纏って自分から視線をそらしているエリゼに話しかけ
「……知りません。兄たちに話がおありならご勝手にどうぞ。」
話しかけられたエリゼは未だ怒気を纏い続けて答え、その様子を見守っていたリィン達は冷や汗をかいた。
「ふう……まあ、それはともかく。ユーシスさん、ラウラさん。お久しぶりですね。お元気そうで何よりです。」
「……殿下こそ。ご無沙汰しておりました。」
「ふふ……お美しくなられましたね。」
「ふふ、ありがとう。……でも、ラウラさんとはこの学院でご一緒できるかと期待していたのですけど。やっぱりトールズの方に行ってしまわれたのね?」
ユーシスとラウラの称賛に微笑んだアルフィン皇女は残念そうな表情でラウラを見つめた。
「ええ、剣の道に生きると決めた身ですので……ご期待に沿えずに申し訳ありません。」
「ふう、アンゼリカさんもトールズに行ってしまうし……こうなったらわたくしも来年そちらに編入しようかしら。」
「ひ、姫様……!?」
アルフィン皇女の口から出た信じられない提案に驚いたエリゼはアルフィン皇女を見つめた。
「ふふっ、やっとこっちを向いてくれたわね。」
「も、もう……!」
そしてアルフィン皇女のからかいに頬を膨らませているエリゼの様子を見たリィン達は冷や汗をかいた。
(なんか楽しい人だね。)
(随分軽妙でいらっしゃるな。)
(うーん、噂には聞いてたけど、実物はそれ以上と言うか………)
(と、とんでもな
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