第31話
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だな。」
「しかしまた……あからさまに置かれてあるな。」
「なのに、運転士さんが気付いていなかったってことは……」
「ちょっと前に、怪盗Bが置いていったってこと?」
「問題はトランクの中にちゃんと”紅蓮の小冠”があるかどうかね♪」
「さて、どうだろうな。……とにかく、中を確認しよう。」
マキアス達がそれぞれ話し合っている中、リィンがトランクを開けると紅耀石の眩しいティアラが入っていた。
「あった、これで間違いないね。」
「”紅蓮の小冠”……まるで燃えるような輝きだな。」
「ええ、まさにその名を示す冠ね。」
”紅蓮の小冠”を確認したフィーは頷き、ラウラとレンは”紅蓮の小冠”に見惚れ
「こ、これが1億ミラ……」
「そ、そう考えるとやたら緊張するな。」
高級品を間近で見た事によってエリオットとマキアスは緊張した。
「あ、ああ……とにかくこれは無事に届けよう。」
そしてリィンは”紅蓮の小冠”をトランクに仕舞い直した後、トランクを持って導力トラムを出て運転士に見つかった事を説明した。
「そうか、本当にティアラが置かれてあったんだね。ということは、最後に降りたお客さんが怪盗Bだったのかなぁ……特に変わった人を乗せた覚えはないんだけど……」
「そうですか……では心当たりはないんですね。」
「だが痕跡がここまで見えぬとは……怪盗B、恐るべしだな。」
「うん……まあでもティアラが返ってきただけでもよかったんじゃないかな。」
「………………」
「どうしたの、リィン?」
”紅蓮の小冠”を取り返した事にクラスメイト達がそれぞれ安堵している中運転士をジッと見つめるリィンの様子に気付いたフィーは不思議そうな表情をし
「ど、どうしてそんなに私を見るんだい?」
(うふふ、もしかして”気づいた”のかしら♪)
運転士は焦った様子で尋ね、その様子をレンは面白そうに見守っていた。
「ええ、茶番はこの辺りでお仕舞いにしようと思いまして。ブルブラン男爵―――いや、怪盗B!」
「なんだって……!?」
「ふむ……」
「まさか……!?」
そしてリィンが運転士を睨んで宣言し、リィンの宣言を聞いたマキアス達が驚いたその時
「フフ、フフフフ……ハハ、ハーハッハッハッハ!」
なんと運転士が高笑いをして指を鳴らすと運転士の姿は一瞬で仮面をつけた紳士――――”結社”の執行者の一人である”怪盗紳士”ブルブランへと変わった!
「これだから……これだから青い果実はたまらない。」
「さっきの男爵……?それに、その仮面って……」
「間違いない。怪盗Bの仮面だ……!」
「改めて―――”怪盗
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