第31話
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噂程度に聞いた事があるな。」
「導力戦車を泥棒……一体どうやったんだろ。ちなみに、今回はどうやって盗まれたの?」
「怪盗Bは、いつも事前に犯行予告を記したカードを送りつけることで有名ですが……やはり今回も送られてきたのでしょうか?」
犯人の手口が気になったフィーとマキアスはそれぞれ質問した。
「ええ、お察しの通りです。そして―――カードにはこう書かれておりました。『既にティアラは、ダミーと交換させてもらった』と。ですが……それこそが怪盗Bの仕掛けた罠だったのです。防犯設備を信頼してはいたものの、相手はなにせ、あの”怪盗B”……念のため、中を確認しようとケースを開けた瞬間……まさにそこを突かれてしまいまして。」
「なるほどね。と言う事はその時に盗まれちゃったのね。」
「ええ……お恥ずかしながら。」
「なんという……」
レンの指摘に頷いた店長の話を聞いたマキアスは信じられない表情をした。
「ちなみに、犯人の顔は確認できなかったのだろうか?」
「ええ、その瞬間、店内の照明が全て落とされてしまいましたので。再び明かりが点いた時にはもう……ティアラはどこにもありませんでした。」
「そ、そうでしたか。」
「怪盗B……只者じゃないね。」
(まあ、そんなドジをするようなら、”執行者”としてやっていけないでしょうしねぇ。)
怪盗Bを警戒するフィーの言葉を聞いたレンは苦笑していた。
「ちなみに……俺達に依頼があったのはどういう経緯なんでしょうか?」
「ええ、これを見てくださいまし。」
リィンに尋ねられた店長はリィンに一枚の”B”が記されたカードを渡し、リィン達はカードの裏側に書かれてある内容を読んだ。
サン・コリーズの店長殿へ。
”紅蓮の小冠”―――――確かに頂戴した。
ただし、次の条件を満たせば無事にお返しすることを約束しよう。―――これは取り引きだ。
一、事件を鉄道憲兵隊には報せぬこと。
二、同封したもう一つのカードを、トールズ士官学院、特科クラス・Z組A班に渡すこと。
三、Z組A班のメンバーがカードに書かれた我が試練に打ち克つこと。
――怪盗B
「こ、これは……」
「面白がられているようで何とも複雑な気分だが……」
カードの内容を読み終えたマキアスは驚き、ラウラは複雑そうな表情をし
「うふふ、お兄さん達、凄いわね♪世間でも有名なあの怪盗Bに目を付けられているのだから♪」
「う、うーん……」
「そ、そんな事を言われても正直困るよね……?」
からかいの表情で呟いたレンの言葉を聞いたリィンとエリオ
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