暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第32話「桜VS簪&本音」
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
器は既に斬られた。なら、後は“技”で勝負...!)」

  勝てないなら、勝てないなりに。
  そう思って、自身の扱える“風”と“水”の力を存分に振るう。

「シッ!」

「っ.....。」

  弾幕を避けきれずにSEが少しずつ削られながらも果敢に桜を攻め続ける簪。
  しかし、それでも当たらない。

「まだ、まだっ...!」

「っ、っと。......!」

     キィイイン!

  何度ブレードを振るったのか。
  試合中にも簪の技術は上がり、ようやく桜に防御をさせた。

  ...しかし、それまでだった。

「...やはり。やはりいいな...。こういう、可能性の成長ってのは!!」

「っ...!?なっ...!?」

  音もなくブレードが振るわれる。
  その瞬間、簪のブレードが細切れになり、SEがなくなった。

「かんちゃん!?」

「嘘...!?一瞬....!?」

  SEがなくなり、地面に落ちる。
  まさに一瞬の出来事。その一瞬で桜はブレードのみで簪のSEを削り切ったのだ。

「だが...それは後に取っておこうか。」

「っ....!」

  余所見している暇はない。そう思って桜に向き直る本音。
  だが、既に遅かった。

「(速っ!?全然見えなかった...!?)」

  気が付けば吹き飛ばされ、SEはゼロ。
  ...勝敗はもう決まっていた。

「..........。」

  ...決着は、あまりに呆気ないものだった。









「...終わったか...。」

「こ、ここからでも見えなかったんだけど...。」

  試合待機場所で、秋十と静寐はそういう。

「一瞬...ほんの一瞬とはいえ、桜さんに本気を出させたか...。」

「一人でもあそこまで強いなんて...勝てるかな....?」

  あまりの強さに、静寐は既に戦意喪失しかけていた。

「大丈夫だ。当たるのはまだ先だし、簪と本音もあそこまで善戦した。何とかなるさ。」

「...だといいんだけど...。」

  それでも本気を出したのは一瞬。
  そう考えると、やはり不安は拭えない静寐だった。









「.....一回戦負け...。」

「お、落ち込まないでよかんちゃ〜ん...。」

  一方、試合に負けた簪は、相手が相手といえ、一回戦負けした事に落ち込んでいた。

「...山嵐を使う隙を作れなかった...。」

「ん〜...さくさくが相手ならむしろ使った方が厳しいと思うよ〜?」

「....そうなんだけど、せっかくの武装が...。」

  最大火力を誇る“山嵐”が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ