暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第32話「桜VS簪&本音」
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     キィイイン!!

  リーチを利用して切りかかるが、回避され、反撃を喰らいそうになる。
  それを、ギリギリ薙刀の柄で受け止める。

「此れは流水を断ち切る一太刀...。」

   ―――“明鏡止水”

  刹那、その状態から桜は横に逸れるように動き、そこで一閃を放つ。

「っ―――!?ぁああああっ!?」

  一撃。たった一撃で簪の薙刀は断ち切られ、SEが半分以上削られた。
  ...絶対防御発動によって普通よりも大きく削られたのだ。
  裏を返せば、絶対防御がなければ簪は両断されていたという事だ。
  絶対防御があるからこそ、桜はこの攻撃を放ったとも言える。

「(...一撃限りだな。次放つと簪ちゃんが死んでしまう。)」

  さすがに、桜も封印指定にするほどだったらしい。

「はぁっ!」

「......。」

  背後から予備のブレードを展開した本音が斬りかかる。
  しかし、それを桜は羽毛のようにするりと避けてしまう。

「くっ....!」

「甘い。」

  本音の攻撃に加え、簪がライフルで攻撃する。
  しかし、それさえも桜は避ける。全てが見えているかの如く。

「(武器を一撃で断ち切るだけでなく、そのうえさらにSEを半分以上削る...。おまけに私たちの攻撃は一切当たらない...。これが“水”の真髄、桜さんの実力...!)」

  あまりの実力差に、簪は愕然とする。
  ...しかし、だからこそ自身の全力を出し切れる。

「(私には、私なりの戦い方が...ある!)」

「...ん...?」

  簪の雰囲気が変わったのを、桜は感じ取る。

「本音!」

「っ、わかったよ!」

  簪は本音の名を呼び、本音は簪の意を汲み取ってライフルを展開する。

  ...ここで一つ、言っておこう。
  本音は本人でも言った通り、射撃が下手だ。それこそ、致命的に。
  つまり、そんな人物が乱射すれば....。

「敵味方お構いなしかよ!?」

「数撃てば当たるんだよ〜!」

  簪を巻き込む形で、桜を狙う事になる。
  しかし、それこそ簪の狙い。

「(今持てる技術を使えば、本音の流れ弾は躱せる。おまけに、本音の乱射のおかげで、当たりはしないけど、ある程度は桜さんの動きを制限できる!そこを狙えば...!)」

  元より勝てる気がしない戦い。
  ならばと、簪は全身全霊を以って桜に挑みかかった。

「は、ぁっ!」

「っ!」

  予備のブレードを展開し、弾幕の中を駆け抜けて桜に斬りかかる。
  弾幕を避けていた桜は当然それを避けるが、やはり動きが制限されていた。

「(でも、それは私も同じ。一番の武
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