暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第32話「桜VS簪&本音」
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..!!」

     バ、ギィイイン!!

  “水”を宿した、鋭い一閃。
  それを桜はまともに防いでしまい、ブレードが折れる。

「ぐっ....!」

「はぁあっ!」

  ブレードが使い物にならなくなり、本音の攻撃を防いでいたブレードを盾にする。
  またもやブレードが使い物にならなくなるが、なんとか直撃を避ける。

「(...見事...なら、()を見せようか....!)」

  無理矢理簪の攻撃を防ぎ、間合いを離した桜は薄く笑う。

「好機....!」

「っ...かんちゃん!!」

「なっ....!」

  武器を二つ破壊し、簪は追い打ちをかけようとして、本音が叫ぶ。
  ...瞬間、簪の攻撃は回避され、後ろに回り込まれていた。

「...一対一ではないとはいえ、身近な者以外でここまでやるのは称賛に価するよ。...よって、俺も力を出そう。」

「っ....!」

  “力を出す”。そう言った桜から簪は慌てて距離を取る。

「今の俺のISの武装は、至ってシンプルだ。予備こそ多いが、ブレード、ハンドガン、アサルトライフル、グレネードと、なんの変哲もない武装しかない。」

「代表決定戦で使った武装は〜?」

「使う気はないな。」

  本音の言う武装とは、セシリアのBT兵器を再現した武装の事だ。

「舐められたもの....!」

「...代わりに、純粋な戦闘技術でやってやるよ。」

  武装を出し惜しみする。そう言われた簪はその言葉を撤回させようと意気込む。
  しかし、桜が続きの言葉を言い終わった瞬間、その意気は破られた。

「えっ...きゃあっ!?」

「かんちゃn....あうっ!?」

  避ける間もなく、桜は二人を斬る。
  二人とも咄嗟に反撃していたのだが、それすら水のように躱された。

「“風”と“水”の真髄...見せてやろう。ここからは一撃も貰わない。」

「っ....!」

  空気が変わったのを簪は感じ取り、戦慄する。
  ...確信してしまったのだ。“攻撃が当てれそうにない”と。

「でも...諦めない....!」

「やぁっ!」

  それでも一矢報いてやろうと、簪は奮い立つ。
  それと同時に本音が桜に攻撃を仕掛ける。

「.........。」

「っ、え....!?」

「本音!」

  しかし、それは紙一重で回避され、逆袈裟切りでブレードが断ち切られる。
  まるで豆腐のように切られ、一瞬とはいえ本音は硬直してしまう。
  そんな隙を桜が逃すはずがないので、すぐさま簪がフォローに入る。

「仮初の“水”では...防げん!」

「っ、くっ....!!」


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