第2章:異分子の排除
第32話「桜VS簪&本音」
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か、やはり性格にそぐわない鋭さを持った連撃だ。
ガ、ギィイン!
「射撃は下手だけど、この距離ならどうかな〜?」
「っ...!ちっ!」
そして、ブレードを一瞬抑えた瞬間に懐に入り込み、展開したライフルを撃たれる。
「(ここまでできる奴が身近にいたとはな...!)」
その手際のいい動きに、桜は戦慄する。
「くっ...!」
簪を弾き、すぐさまその場を飛び退く事でライフルを躱す。
「本気を出さないその油断が...命取り!」
「っ、ほう....!」
躱した所へ簪が“風を宿し”て切りかかってくる。
「(“水”は相性がいいから少し違うとはいえ扱えたが、“風”も扱えるか...!)」
高速な動きを見て、桜はそう思う。
同時に、少し厄介だとも思い、それがさらに闘争心を昂らせる。
「シッ!」
「っ、はぁっ!」
ブレードを振るうが、それは木の葉のようにするりと躱される。
そのまま反撃の一閃が迫り、上体を反らして回避する。
「ふっ...!」
「っ...!」
そのまま一回転し、ライフルを展開して撃つ。
ライフルが見えた瞬間行動を起こしていたのか、それは躱される。
「(そのまま高速で旋回して再度攻撃してくるだろうけど...。そっちに気を取られる訳にはいかない...か!)」
「そ〜れっ!」
ギィン!ギギギィイン!
またもやブレードが飛んできて、それに追従するように本音が迫る。
今度は短剣で攻撃だったが...どうやらこちらの方が使い慣れているらしい。
「はぁああっ...!!」
「っ....!」
さらにそこへ、簪の攻撃が加わる。
早いうえに防御をすり抜けようとする攻撃に、さすがに桜も焦る。
...尤も、それは“ダメージが入るか否か”の範囲内でだが。
「くっ....!」
「させない!」
咄嗟に間合いを離そうとする桜に対し、簪が薙刀のリーチを利用して妨害する。
「(元より“風”と“土”じゃあ、“風”と“水”とは相性が悪い...か!)」
風の如き速さを出し、大地の如き剛力と防御力を出す“風”と“土”だが、同じ“風”の力と、その気になれば炎なども切り裂け、防御を貫く“水”とは相性が悪かった。
おまけに、“水”は相手の動きに合わせて攻撃を回避する事も可能だ。
まだ完全に扱えないとはいえ、簪が有利になるのも無理はなかった。
「(それに...!)」
「それ〜っ!」
雰囲気にそぐわない、鋭い攻撃を本音は繰り出す。
それも、桜を焦らせる要因だった。
「せぁっ!!」
「っ...
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