暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1420話
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という合図だ。
 勿論木連のコンピュータに入っているデータ全てを吸い出した訳ではないが、それでも一定量のデータは引き抜けたのだろう。
 出来れば全部のデータを吸い出したかったが、今の状況でそんな贅沢は言ってられない。
 即座にコンピュータからハッキングツールを抜くと、今まで起動していたコンピュータの電源が切れる。
 普通コンピュータの電源が切れるまでには一定のタイムラグが必要になるんだが……この辺は技術班謹製のハッキングツールならではだな。

「神楽坂!」

 ハッキングツールをコンピュータから引き抜くと、そのまま空間倉庫へと収納して神楽坂の名前を呼びながら瞬動を使って移動し、手首を握って強引に抱き寄せる。
 色々と誤解を招きかねない光景ではあったが、廊下から聞こえてくる金属の音は次第に近くなっている。

「きゃっ!」

 いきなりの俺の行動に小さく悲鳴を上げた神楽坂だったが、俺はそれを無視して影のゲートを展開する。
 神楽坂の、平均以上に育った身体の柔らかさを全身で感じつつ、俺と神楽坂の姿は影へと沈んでいく。
 後はバッタに温度とかを調べるような能力がない事を祈りながら……俺と神楽坂の姿は完全に影へと沈む。





「……ちょっ、ちょっとアクセル、いきなり何をするのよ!」

 基地に侵入する前にいた路地裏に影から姿を現すと、神楽坂は慌てて俺から離れて叫ぶ。
 その顔が真っ赤に染まっているのは……やっぱりいきなりの行動で怒っているんだろうな。
 けど、今の状況ではああいう行為をとっても仕方ないと思うんだが……それを言っても神楽坂には意味がないんだろうな。
 取りあえず神楽坂をどうやって宥めるべきか考えながら、データの吸い出しに成功した事に安堵するのだった。
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