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英雄伝説〜菫の軌跡〜(閃篇)
第30話
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一体どのような経緯でオリヴァルト殿下達とお会いする機会があったのだ?」

フィーの口から出た驚愕の人物の名前を聞いたエリオットは驚き、ラウラは信じられない表情で訊ねた。

「……ある”事件”に巻き込まれた時。ちなみにレンともその”事件”で知り合いになった。」

「ええっ!?それじゃあレンとフィーが知り合い同士なのは……!」

「そういう事♪その”事件”の解決の為に共に協力し合った仲だからよ♪」

フィーの説明を聞いてある事を推測して驚いているエリオットの言葉にレンは笑顔で頷いた。

「フム……しかしその”事件”とは一体どういう”事件”なのだ?オリヴァルト皇子殿下に加えてクローディア王太女殿下達も巻き込まれた”事件”となると、絶対世間では有名になる”事件”になると思うのだが……」

「うふふ、今はマキアスお兄さんのお姉さんのお話だからそのお話については機会があった時にね♪」

そしてラウラの質問を聞いたレンは笑顔で誤魔化し、レンの答えを聞いたリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。



「あ、あのなあ………普通、そこはその”事件”について話す流れだろう……」

「クスクス、いつも言っているようにレディにはミステリアスな部分があればあるほど魅力が増すものよ♪」

呆れた表情で指摘したマキアスの指摘に対して笑顔で答えたレンの答えを聞いたリィン達は再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「アハハ……話を聞けば聞く程、レンの謎が深まるよね……」

「ああ…………―――そうだ、マキアス。レンに頼んで、フィオーラさんに宛てた手紙を書いてその手紙をフィオーラさんに送ってもらったらどうだ?」

苦笑しながら呟いたエリオットの言葉に疲れた表情で頷いたリィンは気を取り直してマキアスに提案した。

「へ………だ、だがレンの話だと姉さんは僕達と連絡をとりたがっていないとの事だぞ?」

リィンの提案を聞いたマキアスは複雑そうな表情で答えたが

「”家族側からの連絡を受けたくない”とはレンも言っていないだろう?」

「あ…………えっと……レン、姉さんへの手紙、頼んでもいいか?」

リィンの指摘を聞くと呆けた後考え込み、そして真剣な表情でレンを見つめて訊ね

「ええ、別に構わないわよ。勿論、返事もくれるようにレイシス王子を通じて伝えておくわ♪」

「レン………ありがとう。」

レンが了承すると嬉しそうな表情でレンを見つめた。



その後後片付けを終えたリィン達はマキアスの実家を出て実習課題の消化を再開した――――







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