第30話
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「あ……写真発見。」
マキアスの話を聞いたリィン達がそれぞれ納得している中、フィーは写真を見つけた。
「ああ、それか……」
そしてリィン達はフィーが見つけた写真に近づいて写真を注目した。
「うわあああ……マキアスが可愛いっ!」
「ふむ、昔は何とも言えぬ愛らしさを持っていたのだな。」
「これが、こんなにガンコで口うるさいのになるとは……」
「クスクス、その時は誰も想像できなかったでしょうね♪」
「ええい、人の昔の写真で盛り上がるんじゃないっ!」
自分の幼い頃の姿を見て盛り上がっているエリオット達を見たマキアスは呆れた表情で指摘した。
「はは、さすがにお父さんは今と雰囲気は変わらないけど。隣にいるのはお姉さんか何かなのかな?」
かつてのレーグニッツ知事の隣に写っている女性が気になったリィンはマキアスに尋ねた。
「父方の従姉でね。近くに住んでいたからよく遊びにきてくれたんだ。男二人の父子家庭……色々と世話になってしまったな。」
「ふむ、過去形という事は……もう結婚されて家庭に入られたのか?」
「………………………亡くなったよ。6年くらい前にね。」
ラウラの質問を聞いたマキアスは押し黙った後静かな口調で答えた。
「え……」
「……………そうか。マキアスが……貴族を嫌っている理由だな?」
「…………!」
「あ……」
「そ、それって……」
「…………」
リィンの質問を聞いたラウラ達はそれぞれ顔色を変え
「……本当はこんな話、誰にもするつもりは無かったんだ。だが、そろそろ僕も少しは吐き出した方がいいかと思ってね。長くなるけど……みんな付き合ってくれるか?」
「も、もちろんだよっ!」
「…………」
「……是非とも。」
「当然、レンも聞きたいわ。」
「どうか、聞かせてくれ。」
「ありがとう。」
リィン達の返事を聞いたマキアスは過去を話し始めた。
「”姉さん”は……僕より9歳年上で…………美人で、気立てもよくて僕にとっては最高の女性だった。……さっきも言ったようにうちは正真正銘の庶民でね。でも、父さんは役人としてかなり優秀だったみたいで……帝都庁で重要なポストを任せられて、頭角を現していったんだ。清廉潔白を地で行ってたから、煙たがる連中もいたみたいだが……それでも、大きなプロジェクトを幾つも成功させたことで内外でかなりの評価を得ていった。母は僕が小さい頃にはもう亡くなっていて……でも、近くに住んでいた”姉さん”が男所帯を世話してくれた。父さんも、姪にあたる姉さんのことを凄く可愛がっていて…………一緒に住んでたわけじゃないが本当の意味で家族同然だった。僕にとって
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