日焼け止めって大切なんだね
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ドヒール》にある水着なんか着たらせっかくのお休みの意味がなくなっちゃうじゃないか。だったらまだラッシュガードを着ていた方がマシだ。
「ほら、昨日俺が言ったことわかったろ?」
「そ・・・そうだね・・・」
水があるところまで行くと、先に海に向かっていた少年が砂浜と海の境界線で俺のことを待ち構えていた。昨日の更衣室でこいつが言っていたことがよくわかるから、なんか悔しいな・・・
「それで・・・」
「ん?」
気を取り直して俺が海に入ろうとしたところ、待っていてくれたはずのレオンが立ち止まったまま動かない。どうしたんだろう?
「大丈夫なんだよな?」
「何が?」
足首だけ水に浸かっている状態で彼の方を向く。何が大丈夫と聞いているのだろうか?さっぱり検討もつかない。
「プールと同じ感じでいいんだよな?」
「ハァ?」
「遊び方だよ、遊び方」
周りに聞こえないようにとボリュームを抑えつつ、顔を近付けてくる少年に思わず後ずさりする。
「もしかして・・・」
そのあまりの剣幕に誤魔化されそうになったが、俺はある結論に至っていた。
「レオンって海初めて?」
「・・・っ!!」
なぜか悔しそうにしている氷の神を見て、何がそんなに気にしているのかわからない。こいつは今までさんざん苦労したんだ。海に遊びに来る暇さえなかったのだろう。そう考えると、これが初めての海だというのもうなずける。
「海に一緒に行く友達・・・いなかったから・・・」
「・・・」
しかし、返ってきたのは予想を遥かに上回るものだった。リオンさんとの修行とかが忙しかったのかと思っていたら、実はそうじゃなかったらしい。それを聞くと、いたたまれない気持ちになって、思わず彼の手を握る。
「今日はいっぱい遊ぼう!!ウェンディもシェリアもいるし!!」
「え?あ・・・うん」
俺のテンションが急に上がったので戸惑っているようだったが、取り敢えずうなずいておくといった感じのレオン。大丈夫、今日はちゃんと思い出が作れるようにしてやろう。最高の初海にしてやる!!
「ウェンディとシェリアも早く来なよ!!」
当初はレオンと競泳でもしようかと思っていたが、ここは楽しく遊ぶために大人数で何かをした方がいい。そのためにと思い二人の少女に声をかけるが・・・
「あ!!うん!!」
「ちょっと待ってて!!」
なぜか彼女たちはいまだに砂浜に立てられたパラソルの下で何かをしているようで、こちらに来ない。
「何やってんのかな?」
「呼び行こ!!」
記念すべきレオンの初めての海なのに、二人は何をやってるのかな?元々ウェンディとシェリアがビーチを借りたいと言って昨日も働いたのに、俺たちだけはしゃいでるのはもったいない。
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