第25話『乱戦』
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と思っているし、公共の場では終夜たちもそう活動している。
そのため、野球部の彼はバカにするように手を振っている。「マジックごときに負ける訳がない」と。
「言ったな。じゃあ今からその金属バットに面白いことしてやるぜ」
「んな暇ねぇよ!」
終夜がお遊び感覚でそう言うと、野球部の彼は痺れを切らして殴り掛かってきた。
「ったく、少しはショータイムにさせろっての」ガシ
「がっ!? 痺れっ…る!?」
終夜はそのバットを掴み、瞬時に電流を流す。その電流は金属を伝って彼の体へ潜り込み、そして麻痺させた。
その後彼は倒れ、気絶しているかのようにピクリとも動かない。
「ってか、このテープ俺には必要ないな」
自分の力に麻痺の要素が有るため、テープを持つ必要性がないことにようやく気づく終夜。
いっそ捨てていこうかと考えたが、他の部活に盗られたらマズいのでポケットに入れておくことにした。。
「開始5分で2人…まぁまぁだな」
時間は残り115分有るということで、「これなら、あと46人行けるな」と思い、余裕ぶる終夜だった。
*
「この状況はマズいな…」
そう困ったように呟く伸太郎。
なんと彼は現在、それぞれ部活の違う男子4人に囲まれてしまっているのだ。
壁へと追い込まれ退路を塞がれているため、絶体絶命である。
「コイツは俺がやる!」
「1年生みたいだし楽勝だな!」
「お前らに部費はやらねぇぞ!」
「やんのか? おい!」
だが幸いにも、全員が違う部活所属なようで、狙われたり狙われなかったりしている。
それにしても、1年生相手に4人がかりとはどうなのだろうか?
でも・・・
今の内に逃げるか、4人を倒すか。
伸太郎はその決断をしなければならなかった。
「(野球部、サッカー部、テニス部、バスケ部・・・全部運動系の部活か。だったらここで倒しておいた方が後が楽だろうな)」
伸太郎は言い争いをしている4人を見てそう思った。
ここで運動系の部活を倒すということはとても重要なことだ。運動系といえば、戦闘にももちろん向いている。つまり後々人数が減ってきた時、運動系が残るというのは明白だ。
だから伸太郎は即座に決断をした。
「お、おいアンタら。俺を1年生だって馬鹿にしてるみたいだけどな、そんなの勝ってもないのに言えるのか?」
彼らを倒す。
伸太郎はそんな感じのことを仄めかすように堂々と言った・・・つもりだった。
「あぁん? 何て喋ってんだお前?」
「ボソボソ呪文唱えてんじゃねぇぞ、気持ち悪い」
なんと伸太郎の中では意気揚々と放たれた言葉は、彼らには届いて
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