暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第25話『乱戦』
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ことらしい。
大人の世界って複雑だな…。


「だから体育祭より部活戦争が優先。校長もそこは理解して、部活戦争開始を許可してんだ」


生徒だけじゃなくて、先生方も大変だな…。
でもこれで理由がわかった。

となると、この後の競技はどうなるんだろう?
もしこのまま天気が悪くなったら、どこの団が優勝とか決められなくなるよ? う〜ん・・・。


「でも、何だって急に天気が変わるんだ? まして、体育祭の競技を中断させるほどの…」

「今日の天気予報は『一日中快晴』だったのにね…」


一日中快晴か。そういや今朝は新聞もテレビも見なかったから知らなかったな。でも外を見てそれがわかるくらい、今朝の空は確かに綺麗だった・・・


──!!


その瞬間、ある事が頭の中をフラッシュバックする。“今朝”というワードで思い出した。

俺が最近たまに見るようになった夢。確か今日は『雨』が降っていたはずだ。
…でも、あくまでアレはただの夢であって、これを予知していたとは考えにくい。そんな天気予報みたいな便利な代物じゃないだろう。
だがしかし、突然快晴が雨に変わるというのも不思議な話だ。関係がないとは断言できないのではないか。


「どうした三浦? 暗い顔して」


俺が考え込んでいると、暁君が声を掛けてきた。
おっとマズいマズい、と俺は顔を笑顔に戻し、


「いやいや、このあとどうやって敵を倒そうかな〜なんて」


…と、考えてもいないことを口走った。
だが彼はそれで納得したらしく、「何とかなるだろ」と言って、会話を終えてくれた。


「何だよ三浦。考え事してる暇が有ったら、さっさと飯を食ってくれ。食べるのが遅くなって満腹で戦っても調子出ないだろ?」


おっといけない。
弁当を広げたまま、ほったらかしにしてしまっていた。
『腹が減っては戦はできぬ』だ。とりあえず早く食べとかないと。


「あ、そうだそうだ。罰ゲーム何にしよっかな〜?」

「ちょっと、いい加減忘れなさい!」


今日も賑やかだな、魔術部は。







──となって、今に至る。
部長が調整する時間が無かったっていうのは、副部長と口喧嘩していた部長自身のせいだったりするよな。
俺はそう思いながら、腕を伸ばしたりと必要なのかもわからないストレッチをする。

昼食の時間後、放送で部活戦争についての知らせがあった。
暁君が言ったことは本当だったのであり、でもって開始は各々の部室から、ってことになった。


「どこからやる?」


部長が腕を組みながら訊く。
『どこから』というのも、今回は部費を集めるのを第一としているため、戦闘向きでない部活を狙うのが最も効率が良
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