第一部:ゲート 開けり
プロローグ 2 とある帝国軍団の壊滅
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軍の駐屯地がある場所、それに身体能力の優れたエルフなどの亜人が多く暮らす場所などでは、
黒王軍が繰り出す襲撃部隊を何とか撃退する事に成功することが出来たが、それ以外の場所、例えば村落など住民が少ない場所は全滅するケースが多く。大抵の場合そこの住民の生首が串刺し状態で、
地面に槍もろとも掲げられていた。
ゆえに黒王軍の襲撃から逃れるために辺境から多くの村民や亜人達が都市部や軍事拠点へと避難し、
スラム街を形成して治安を悪化させたり、農民が逃げたり殺害されたことで田畑の収穫率が低下する事で食糧事情を悪化させる等、多くの不利益を「帝国」は被る事となった。そしてそれは現在進行形でますます悪化する一方であった。
当然だが上層部はこの問題を重視して幾度も軍を派遣し、
覇権国家のプライドを賭けて黒王軍を大陸から撃退する事を試みたが、余りにも桁違いな戦力に大抵敗北し、逆にどんどん戦力と領土を減らす一方であった。
なので「帝国」の威信と国力はどんどん低下し、服従させた中小国は裏切るべきか服従し続けるべきかと動揺していた。
そして国民にも不安が生じるなど窮地に追い込まれた。
この建国以来初めてとなる危機的状況に際し、現皇帝モルトは「ゲート」の建造をハーディに早めるようお願いし、異世界へと進出する動きをさらに加速させた。彼はこれを使い異世界へと進出し、
資源確保の他にも現地に帝国の民が多く暮らせる避難場所を作ることを目論んでいた。もし万が一、
黒王軍がこのファルマート大陸を征服する事に成功しても、
この「ゲート」を破壊して向こうに避難していれば脅威は無くなり、「帝国」は多少苦労するが再び元の繁栄を戻せると信じているからだ。
その為の第一歩が「銀座事件」、この世界における別名「銀座戦役」であったのだ。「帝国」にとって不運だったのは、以前からちまちまと民間人を誘拐していた「ゲート」の向こうの異世界が自分たちと同じレベルではなく、圧倒的な格上だったのは予測できなかった。そして派遣した約6万にも上る大軍隊が壊滅したという情報は、幾ら情報規制が敷かれたとはいえ瞬く間に各地に漏れた。そしてそれはこの覇権国家(笑)に抗うとある組織にも伝わった。
{某所にて}
コンコンコン
「失礼します、テューレ様。イタリカで密偵としてフォルマル家で働いているデリラ様から連絡がありました。今すぐご覧になられますか?」
「あぁ、直ぐに見るわ。それと念話で先ほどマルタ”様から通達されたけど、
どうやらあの人たちがこちらにしばらく滞在するそうよ。
なので歓迎の宴の準備もしないといけないわ。その準備を皆のものに伝えなさい。それと、アムドシアス”様、酒呑童子”様、茨木童子”の様子をレンヤ”様
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