暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは -Second Transmigration-
第5話 力の在処
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
が恭也さんの頬に命中し、恭也さんは再び吹っ飛んだ。さらに地面に叩きつけられた。


「……ぁ…っ……!!」


声にならない呻き声を出す。ちなみに気で威力を底上げしとあるからかなり痛いだろうな。


「なのはを寂しがらせたりしない?みんなそれを望んでる?ふざけんなよ!!あんたは結局、自分の考えを押しつけてるだけだろうが!なのはの気持ちなんか全然わかってない!寂しくないなら、なのはが俺に相談なんかするかよ!!」

「な…に……!?」

「自分が飲まれるような力なら……捨てちまえ!そんなもの!!」


俺は収まらない怒り抱きながら、道場を出た。後ろで恭也さんがどうなっているかなんて、知りたくもなかった。





その日の夕方近く、俺は自室にいたのだが、


「……やっちまったよ」


ああ〜……と、頭を抱えながら布団の中で呻いた。
恭也さんにあぁは言ったものの、自分はそんなに立派な人間でも無いだろうよと現在、自己嫌悪の状態に陥っていた。
そんな中、部屋の入り口が開き、


「悠里〜……って、面白いくらい悶えてんな」


父さんが顔を出して、そのまま父さんは布団の隣に座り、苦笑しながら話しかけてきた。


「恭也と試合したんだってな?」

「……やるんじゃなかった」

「おいおい、責めてるわけじゃないぞ?恭也にはいい薬だろうよ。あとは本人次第だ」


そうだけどね、自分で言って後悔してるよ?ホントにそんな立派な人間じゃないもん、俺。


「まあ、恭也も結構ショックだったみたいだけどな。まさか『十文字』と『無双正拳突き』とはね……えげつないな」

「反省してるよ。……頭に血が上ってたし」


あれは流石に冷静でいられなかった。それに、怒りにまかせて拳を奮うなんて失格だよな。


「とにかく、お前はよくやったよ。あとは恭也となのはちゃん次第だろ。……課題はあるけどな?」

「……うるさいな」


俺は呟いてから寝返りを打つ。それを見て父さんはまた苦笑を漏らしていた。


「まだ晩飯には時間あるから、ゆっくりしてから来いよ?」


父さんは布団の上からポンポンと叩くと、部屋から出て行った。
とにかく、今回の件はこれにて終了だ。
恭也さんは約束通り、なのはといる時間を次の日から増やしたし、なのはも笑顔でいることが多くなった。
……翌日に恭也さんから謝られた時は驚いたけどな。土下座に最後は「俺を殴れ!」だし……
そして月日は8月、俺の運命が動き出す月へと移る。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ