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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第十九話 沖ノ島攻略作戦その2
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た。長門が叫んだ。
「総員退避しろ!!!」
その言葉が終わらないうちに、無数の巨弾が艦隊を襲い、巨大な水柱がたった。
「大丈夫か?!被弾した者は!?」
長門があたりを見まわしたが、幸い傷を負ったものはいないようだった。
『愚カナ艦娘タチ・・・・。』
虚ろな、だが怒りを含んだ声がエコーのように響き渡った。
「長門!あの深海棲艦が!」
陸奥が叫んだ。
「わかっている。」
長門たちの視線の先には沖ノ島棲姫が燃える様な瞳をきらめかせていた。
『何故貴様ラハ我々ヲセメル?』
「・・・・・・・?」
何を言っているかわからず、長門たちは顔を見合わせあった。
『何故貴様ラハ我々ヲセメル?』
沖ノ島棲姫は再びの問いだった。
『何故放置シテオカナイ?』
「・・・・・・・?」
問いが繰り返されるほどこちらは困惑するばかりだった。
『貴様ラサエイナケレバ、何モ問題ナドオコラナイ。』
「ふざけるな!!海上を制圧し、貴重な資源を輸送する邪魔立てをして各国を孤立させているのは貴様らだろう!!」
長門の反駁に深海棲艦は悲しみを含んだような声で返答してきた。
『ソレハ報復トシテ当然ノ事。』
「報復、だと?」
深海棲艦から聞きなれない言葉が飛び出した。まるでこちらが加害者であちらが被害者と言わんばかりだ。
『撤退シロ・・・。』
「撤退などできるか!!貴様を倒して、沖ノ島を奪還すると我々は硬く誓って出てきているのだ!!」
武蔵が怒鳴り返す。
『ナラバ、消エロ!!』
沖ノ島棲姫の後ろに控える巨獣が砲塔を動かした。
「チィ!全艦隊退避!!衝撃に備えろッ!!」
「武蔵危ない!!」
大和が叫び、飛び出したのと同時に巨砲弾が炸裂し、海上を覆い尽くした。すさまじい爆風と火があたりを包み込んだ。それがおさまった時、武蔵は目の前によろめく影を抱きかかえていた。
「大丈夫か!?大和!!大和!!」
武蔵が大和の耳に叫び続けた。
「だい、丈夫よ・・・・私の、大和型の装甲は伊達じゃないもの・・・・・。」
全身に火傷を負った大和はそれでも気丈に微笑みを返して見せた。
「くっそ!!」
武蔵は歯噛みした。
「奴の火力は強大だ。やはり陸上型棲艦の底力は伊達じゃない。」
「度重なる航空攻撃でもびくともせず、艦砲射撃にも屈しないとは・・・恐るべき防御力・・・・。」
陸奥が唇をかんだ。
「許さん・・・・。」
ギリと歯をかみしめた武蔵が沖ノ島棲姫をにらみすえた。

後方に待機していた前衛艦隊は沖ノ島棲姫が放った巨弾の破壊力に戦慄した。
「これほどの破壊力だとは・・・。」
霧島が息をのんだ。
「それに、航空攻撃でも、大和さんたちの主砲弾でも倒せないなんて・・・・。」
紀伊が絶句する隣でも、榛名が言葉をなくしていた。だが、扶桑は違った。いつに
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