第112話
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……いきなり姿を消したのも………いや、キーアの正体やクロイス家の野望を知っていながら、今まで見逃し………そして貴方達”六銃士”が市民達や警官、警備隊員達に慕われるように動いていたのは全てクーデターを起こし、クロスベルを奪い取る為だったのですか?」
ロイドは複雑そうな表情で黙り込んだ後真剣な表情で尋ね
「フッ、察しがいいな。――――その通りだ。”教団”の事件解決後全ての事情をリウイ達から聞き、今までこの時を待って準備をしてきた。――――クロスベルを治める”王”となる為に。」
尋ねられたヴァイスは不敵な笑みを浮かべて答えた。
「やれやれ…………まさかクロイス家の野望やキーアの正体を知った上で、動いていたとは……さすがにこれは予想外だよ……」
「クロイス家の者達もまさか自分達が掌の上だとは夢にも思わなかっただろうな……」
ヴァイスの答えを聞いたワジは溜息を吐き、ツァイトは重々しい様子を纏って呟き
「というか何でレンさん……いえ、メンフィルはディーター大統領達の野望やキーアの正体をそんな早い時期に掴めたのですか?」
ティオは真剣な表情で尋ねた。
「何でも”星見の塔”にある膨大な書物を全て書き写して、解読したからわかったそうよ。」
「”星見の塔”……!」
「そういえばあの塔にあった膨大な書物が全てなくなっていましたよね……」
「………あの塔にはクロイス家の者達が遺した書物が収められてある。恐らくそれらを解読してクロイス家の野望を知ったのだろう……」
「兵を揃えれば膨大な量の書物を写す事も簡単よね。」
「なるほど?復興のどさくさに紛れてそんな事をしていたってワケだ。」
エルファティシアの話を聞いたロイドは驚き、ティオは考え込みながら呟き、ツァイトとエオリアは真剣な表情で呟き、ワジは口元に笑みを浮かべ
「………………………」
キーアは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「なんで………なんで全てこうなるとわかっていながら黙って見過ごしていたんだ!?もし最初から知っていたなら、クロイス家の野望、マインツやクロスベル市襲撃も止められた!それに何より…………キーアにあんな悲しそうな表情や決意をさせる事もなかった!!」
その時ロイドは身体を震わせた後怒りの表情でヴァイスを睨んで叫び
「ロイド………」
「「ロイドさん……」」
キーアは心配そうな表情でロイドを見つめ、ティオとフランは複雑そうな表情でロイドを見つめた。
「――――確かに黙って見過ごしていた俺達にもある程度の責任はあるだろう。……だが、俺達が通商会議の件で二大国からの干渉を大幅に弱くしたにも関わらず、クロイス家の者達は今回の騒ぎを実行した。――――違うか?」
ロイドに睨まれた
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