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魔法少女リリカルなのは -Second Transmigration-
第3話 入院と溝
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里、恭也呼んでくるわ」

「…?いってらっしゃい……?」


恭也さん帰ってたのか?いや、それより『また』ってどういうことだ?なのはを放って何かしてるのか?
父さんの言葉で俺の中に疑問が浮かんでいた。それを尻目になのはが一瞬だけ、悲しそうな表情になっていた。





琉聖side

俺は悠里になのはちゃんを任せて、ある場所へと向かっていた。それは高町家の道場で、俺は扉を勢いよく開けた。


「……やっぱりここか、恭也」


道場の中には恭也が1人佇んでいた。その手には竹刀が握られており、俺に気付いた恭也は琉聖を見た。


「……琉聖さん」

「なんつー目をしてんだ、恭也。今にも人殺しそうじゃねぇかよ」

恭也の目つきはいつも以上に鋭く、射抜くような視線を俺に向けてきた。俺はそれを気にせずに道場へと足を踏み入れた。


「なにやってんだお前は。なのはちゃんを放っておいて、鍛錬してる場合じゃねぇだろ」

「……琉聖さんには関係ないじゃないですか」

「関係あるないの話じゃねぇよ。今は士郎がいないって時に、長男のお前が家族を守らなくてどうするんだ」

「……」


恭也は耳を貸すことなく竹刀を片づけ始める。
……全く聞く気ないんだな。ならこっちにも考えがあるぞ。


「仇討ちか?」

「……!」


俺がポツリと言うと、恭也は反応して竹刀を握り締めた。
……当たりかよ。


「そんなことして何になる?犯人は警察が探してるんだ。お前の出る幕じゃないだろ」

「そんなことで済むわけ無いでしょう!?」


俺の言葉に反応したのか、珍しく恭也は声を荒げて叫んだ。
普段冷静な恭也だが、流石に今回はそうではいられないようだ。


「家族が……父親が瀕死の重傷だったのに、相手はまだのうのうと生きてる!俺達をこんな目に合わせた相手に報復することに、何が悪いっていうんですか!?」


まるで気持ちを吐き出すように恭也は言った。
確かに恭也の言い分は正しいだろう。悔しいだろう、悲しいだろう、そりゃ怒りもする。だが、それは違うんだよ、恭也。


「お前の言ってることは正しいよ恭也。……けどな、仇討ちして士郎が喜ぶか?桃子さんや美由紀やなのはちゃんが喜ぶか?誰も喜ばねえよ」

「そんなのハズない!あの事故が起きなかったら俺達は今も幸せに暮らせていた!それに警察だって、未だに手掛かり一つ掴めてない!自首さえして来ない奴に、そんな事を考える必要なんて無い!!」


恭也の言葉はドンドン熱を帯びていく。事件捜査が遅れているのは事実であり、証拠も少ない。恭也のイライラが募るのももっともだが……


「それに、琉聖さんが俺に何か言える立場にありま
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