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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百四十二話 接触
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ヴァレンシュタイン連合が国内の門閥貴族との対決を決めたということか。だとすると国内の改革というのも何処まで本気か検討の必要が有るだろう。

「はて、そちらが困った事になるのは判りますが、同盟が困った事になるというのはどういうことですかな。よく分かりませんが」
トリューニヒトの言う通りだ。帝国が内乱になってくれれば、同盟はその間国内の建て直しに専念できる。困る事など無い。

「帝国が内乱になれば、また出兵論が出ませんかな? 出兵すればその分だけ国内の建て直しが遅れます。そちらとしては迷惑な話だと思うのですが、違いましたか?」

レムシャイド伯が微かに笑いを浮かべながら答えた。なるほど確かにその可能性は有るだろう。相手はこちらの状況をよく把握している、なかなか手強い。それになんと言っても帝国には余力がある。それがレムシャイド伯の態度に繋がっている。

「そこまで仰るのであれば、帝国には何か考えが御有りかな? 教えていただきたいものだが」
トリューニヒトの言葉にレムシャイド伯は頷いて答えた。

「捕虜を交換しては如何かな、それで出兵論は抑えられると思うのだが」
捕虜を交換? 一体何の話だ? このレムシャイド伯という男は奇襲攻撃が得意らしい。なんともやりづらい相手だ。私はトリューニヒト、ホアンと顔を見合わせた。彼らなら分かるだろうか……。




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