第29話
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ではバルバトスには敵わず、二人はバルバトスに討ち取られた。
そして……団長がいなくなった後。残されたみんなはどこかに居なくなってしまった。ただ―――わたしだけを残して。」
「「……………………」」
「…………そんなことが……」
フィーの説明を聞き終えたラウラとレンは黙り込み、マキアスは重々しい様子を纏い
「それじゃあ、みんなが消えた後、フィーは士官学院に……?」
リィンはフィーにある事を訊ねた。
「……ん。途方にくれてたわたしの前にサラが現れた。二大猟兵団の動向を追っていてちょうど行きあわせたみたいで。事情を話したら強引にあの学院に連れて行かれた。それで学院長に紹介されて…………ここから先はみんなも知ってる通り、かな。」
「―――正直、予想以上だった。私が知っていた世界とはかくも狭きものだったのだな。」
フィーの過去を聞き終えたラウラは静かな表情で答え、そして立ち上がってフィーを見つめた。
「ようやく私は”そなた”を知った。全てではないが、これからもっと深く知る切っ掛けは掴めたと思う。どうだろう―――今から試してみないか?」
「あ………………いいよ。」
そしてフィーはラウラの手を借りて立ち上がった後、それぞれの武器を構えてリィン達を見つめた。
「ま、まさか……」
武器を構えている二人を見たマキアスは表情を引き攣らせ
「……なるほどな。この前の実技テストのリベンジってとこか。」
「うふふ、頑張ってね、二人とも♪」
リィンは静かに太刀を鞘から抜いて苦笑しながら二人を見つめ、その様子をレンはリィン達から離れて小悪魔な笑みを浮かべて見守っていた。
「ああ、胸を貸してもらおう。かなり消耗しているので物足りないかもしれないが……」
「付け焼刃かもしれないけど何とか届かせてもらう。」
「いやいやいや!その戦力分析はおかしい!というか実技テストのリベンジなんだから、相手は僕達じゃなくてレンだろう!?」
ラウラとフィーの分析を聞いたマキアスは二人の強さを思い出し、慌てた様子で指摘した。
「まあ、せっかくの機会だ。これも実習の一環と思って相手を務めさせてもらおう。」
「くっ……ああもう!」
そして戦闘が避けられないと判断したマキアスはやけになってショットガンを構えた。
「―――言っておくが本気で相手をさせてもらうぞ!遠慮なくかかってきたまえ!」
「ふふ………そなたたちに感謝を。」
「それじゃあ―――行くよ!」
その後リィン達は模擬戦を開始した。”戦術リンク”が再びできるようになったラウラとフィーの強さは余りにも圧倒的で、リィンとマキアスも奮戦したが、二人のコンビネーションに
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