第29話
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らだ。」
「ちょ、ちょっと待ちたまえ……!いきなり何を……勝負ってどういうことだ!?」
「そのままの意味。」
「私とフィー、そしてレンで、得物を使って一騎打ちをするだけの話だが。」
「そんな事も察する事ができないなんてマキアスお兄さんったら鈍感ねぇ。」
戸惑っているマキアスにフィーとラウラは冷静な様子で答え、レンは呆れた表情で呟いた。
「ああそういう意味か……―――って、ダメだろそれは!?」
三人の答えに納得しかけたマキアスだったがすぐに気付いて真剣な表情で指摘した。
「さすがに夜だとしても街中での勝負は迷惑だろう。夕方行ったあの場所……”マーテル公園”はどうだ?」
一方考え込んでいたリィンは提案した。
「うん、良さそうだな。」
「地下道から出たあたりとか人気がなくていいかも。」
「レンもそこでいいと思うわ。」
「まあ、そこなら何とか……―――じゃなくて!君まで何を言い出すんだ!?」
リィンの提案に三人がそれぞれ頷いている中、マキアスは声を上げて突込み
「マキアス、うるさい。」
「帝都の夜が賑やかとはいえ、騒ぐのはあまり感心しないぞ?」
「こういうのを”近所迷惑”って言うのじゃないかしら♪」
「ぐっ……」
フィーとラウラ、レンに正論で指摘されると唸り声を上げた。
「はは、まあとにかく移動しよう。たしか導力トラムはまだ運行していたよな?」
「夜11時くらいまでだが……って、本当に行くのかよっ!?」
その後リィン達は導力トラムで”マーテル公園”へと向かい、マーテル公園に到着したリィン達は地下道へ続く場所へと向かった。
〜マーテル公園〜
「ふむ……周囲に人気はなしか。」
「いい条件だね。」
「……………………」
「………むむ…………」
「うふふ♪」
ラウラとフィーが周囲を見回している様子をリィンとマキアスが見守っていると、二人は互いに対峙した。
「―――フィー。単刀直入に言おう。この勝負、私が勝ったらそなたの”過去”を教えて欲しい。」
「!……………………」
「最初は、そなたの強さに納得できぬものを感じていた。そなたが力を抑えているのは最初からわかっていたからな。そしてその体格でその練度……私の”武”の常識からは余りにもかけ離れすぎていた。」
「だろうね。」
ラウラの話を目を閉じて聞いていたフィーは目を見開いて静かに答え
(そ、そうなのか?)
(ああ……正直なところ、あり得ないレベルだと思う。)
二人の会話を聞いて戸惑っているマキアスにリィンは答えた。
「そして”猟兵”という存在……その在り方にも正直
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