104話 起床
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わばった表情が和らいだみたい。
「おはよう、ククール。さっきは庇ってくれてありがとう。目覚めないから少し心配してたよ……どっか怪我でもしてない?」
「あぁ、それは俺がしたことだからレデ……トウカは気にするな。怪我もないし、トウカこそ……」
「はいはい、寝坊したククールはそれよりはやく温まって。多分自分が思っているより体、冷えてるわよ」
レ……?まさかレディとでも言おうとか、言いかけたとかないよね?まぁ気のせいだよね。私がレディとかないない。今更女扱いされても私は騎士なんだから、ナイトなククールと同じように誰かを守らないといけないんだし。あ、でも大事な友達として守ってくれたっていうなら……ただの想像なのに心にはじんわりくるね。
実際は多分、優しいククールのこと一番近くにいた人を守っただけなんだろうけど。これがエルトやヤンガスだったとしても性別なんて実の所気にしてないんじゃない?女ったらし、みたいだけど、誰かさんへのカモフラージュじゃなくて本当に。
……の割には誰かを口説いてるとか、しないよなぁ……酒場でもなんかあしらってるし。少し飲んで、エルトや私が引き上げたら帰ってくる。真面目じゃないか、かなり。綺麗なお姉さん、とか声をかけるのはむしろ私だし。
あれ?女好きは傍目から見たら私かな?
私の内心はともあれゼシカの言葉によって大人しく席についたククールは、メディさんから貰ったスープを飲んで、やっぱりほっとしたように頬を緩めた。
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