第二章
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「そこはね」
「それでも大事にしないと」
「毛はなくなる」
「そう、注意してね」
「そうね、ちょっと考えてみるわね」
「わかったわ」
ティギーおばさんはお友達の言葉に頷きました、ですが。
やっぱり毛は使ってしまいます、お仕事があれば。
ですがティギーおばさんもリビーおばさんの言葉には聞くところがありました、それでどうしたものかと考えていました。
それで、です。ご主人に相談してみました。
「刺繍のお仕事をしてたら毛が減るけれど」
「その毛をどうするか」
「ええ、どうしたものかしら」
「そのことだね」
「何かいい考えない?」
食後のお茶を楽しみながらです、一緒にお茶を飲んでいるご主人に相談しました。
「それで」
「ううん、僕の毛を貸そうか」
「いいわよ、人の毛を借りることは好きじゃないから」
「だからいいんだ」
「それはね、折角の申し出だけれど」
「じゃあ」
「他に考えないの?」
「そう言われると」
難しい顔で返したご主人でした。
「困るね、僕も」
「どうしたものかしらね」
「とりあえず毛は大事に」
「大事になの」
「そう、一本一本大事に使う」
「そうすればね」
それこそというのです。
「どうかな」
「大事にっていうけれど」
「それでもだね」
「使うものは使うわよ」
「そうだよね、お仕事があれば」
「それは仕方ないわよ」
「ううん、使うものは使う」
「また生えるにしても」
「困ったね、それは」
「ええ、本当にね」
夫婦でお話してもです、それでもでした。
答えは出ませんでした、ティギーおばさんはそれでこの日は子供達を寝かした後はご主人と一緒に寝ました。
その次の日朝御飯を食べてからご主人をお仕事に子供達を学校に送り出してからお部屋のお掃除をしましたが。
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