プロローグ3
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命蓮寺の日常3
この幻想郷には人、妖怪から信仰を集め、ある者は魔に魅入られた力と罵られるお坊さんがいる。その名は聖 白蓮。妖怪が住まう寺、命蓮寺のあらゆる面でNo.1の実力者である。
この日聖とお供の寅丸 星が村人の為に奉仕活動をしていた。活動の内容は主に子供服に本を読み聞かせる、足腰が悪いお爺さんお婆さんの代わりに荷物持ち等だ。聞いてみるとショボイと思うがこれを何回も繰り返すといずれ信仰として返ってくる。本人は狙って活動をしておらず、善意で行動している。本人に自覚は無いと思うが信仰は随一だろう。話を戻すが、奉仕活動を終えた聖達の耳に声が聞こえた。それは赤子の声だと判断できる。
「星…聞こえましたか?」
「ええ…聖。すぐに向かいましょう」
向かった先にいたのは人の赤子だった。その顔は涙で目が赤く腫れしわくちゃだった。身なりは薄いタオルに包まれているだけだった。
「よく…ここまで我慢しましたね。もうおやすみ…」
(この声は八雲紫じゃない…クソッ…泣き疲れたのか眠くなってきやがった…ク…….…ソ………)
「よっぽど疲れたのでしょうね。聖の腕の中に入ったらすぐに寝てしまいました」
その顔は母親に子守唄を聴いている様な安心した顔であった。その顔を微笑む聖であったがそれと同時に考える。この子の母親は何処にいるのか、何故あんな所にこんな姿で居たのか、色々な事を考えた。だが、情報が足りなすぎる。今考える事は諦めた。
「この子を一旦ウチで引き取りましょう。この子の親を探すには情報が少なすぎます」
「そうですね。聖、私はこの子の情報を集めてくるので後はお任せします」
そうして、星と聖はわかれ命蓮寺に連れて行かれたのであった。
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「聖!?その子どうしたの!?」
セーラー服を着た少女が驚愕する。この少女の名は村紗水蜜という。その声に気づいた他の妖怪も集まる。赤ん坊を見て皆驚愕する。「誰の子だ!?」「まさか聖の…!?」「そんな馬鹿な!?」「星はどうした!?」
「星の子という可能性…」「マジかよ!?」そんな想像を言い合う。それを目の前で聞いていた聖が笑顔で
「いい加減にしないと怒りますよ?」
と言い放つ。皆が「すいませんでしたっー!」と打ち合わせもしてないのに一斉に謝る。
「はぁ…とりあえず今までの事を話します」
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「なるほど、大体予想していましたが」
紺色の頭巾を被っている女性が頷く。この女性の名は雲居一輪という。一輪が赤ん坊を抱き寝室に連れていく。その他の妖怪達がその光景を物珍しく見ている。妖怪にとって人間の子供は珍しい
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