9話目 好敵手(後)
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しかしギャラドスは攻撃を耐え、再度アブソルに攻撃をぶつける。
ギャラドスの攻撃をまともに受けたアブソルは、それでも立ち上がった。
両者とも体力の限界を超えており、気力で持ちこたえている状態であった。目の前で展開されている精神論の世界を見ながら、グレイは考える。
(戦闘狂のKKが、この楽しい時をいつまでも続けるために気力で耐えているのは納得できるが……あのアブソルの気力はどこから湧いてくるんだ?)
考えていたグレイは、ふと、アブソルに声援を送り続けるエレナを見て、1つの仮説を思いつく。
(トレーナーであるエレナの声援に応えるためか……? エレナの思いに応えるために、気力で立っているのか?)
繰り広げられるギャラドスとアブソルの精神領域の戦いに視線を移し、グレイは考え続ける。
(じゃああいつらは、自分の戦闘欲求と主への忠誠心、どちらの思いが強いか比べてるのかもな)
突如、アブソルの攻撃を受けたギャラドスが派手に吹っ飛んだ、
グレイは飛ばされたギャラドスを視線で追った。墜落したギャラドスは、なぜか動く気配がない。殴り合いを望むギャラドスが、相手に攻撃をやり返さないのは不自然である。
(……勝ったのは忠誠心だったか)
グレイは気がついた。ギャラドスが攻撃を返さずに動かない理由。それが戦闘不能になったからであると。
「楽しかったか? KK?」
グレイはギャラドスにそう声をかけた。
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