8話目 好敵手(前)
[8/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
く”“しびれごな”“まもる”、の4種類だった。でも、あれから5週間も経っているし、技構成は変わっていても不思議はないわ)
エレナは現状の分析をすることにした。
(今日ビビヨンが使ってきた技は、“むしのていこう”“サイケこうせん”“しびれごな”の3つだけ。後1つ、何を使えるかは分からない……)
エレナはさらに現状の分析を続ける
(“しびれごな”はジュプトルには効かないから無視してOK。攻撃技の“むしのていこう”と“サイケこうせん”なら、相性的に“むしのていこう”を選ぶハズだから、実質“サイケこうせん”も無視ね。あと1つの未知の技を最も警戒すべきね)
エレナが思考を終えた頃、グレイがビビヨンに指示を出す。
「ビビヨン、“むしのていこう”」
遠距離にも届く虫タイプの特殊攻撃技“むしのていこう”がジュプトルに迫る。
「ジュプトル! 銃!」
エレナがそう指示すると、ジュプトルの手が大砲のような形に変化する。大砲に変形した手の砲口から、タネが勢いよく次々と発射される。草タイプの攻撃技“タネマシンガン”である。
お互いに相手の攻撃を避けるために動きながら、しばらく遠距離での攻撃の撃ち合いが続いた。
「ビビヨン、もっと遠距離から狙撃しろ」
撃ち合いは互角であったが、さらに有利な撃ち合いをするべく、グレイは両者の距離を離そうとした。
(あの距離での撃ち合いは不利ね……)
互いの距離がさらに離れたことで、ジュプトルは“タネマシンガン”を相手に当てることが難しくなった。一方、相手のビビヨンは自分の命中率を高める効果がある、特性ふくがん、の恩恵によって遠くからでも正確にジュプトルを狙ってくる。
「ジュプトル! 接近戦!」
一転して、エレナは接近戦に持ち込むようジュプトルに指示した。ビビヨンはジュプトルの“タネマシンガン”で狙われているため、直線的に逃げることができない。右……左……前……と、エレナの的確な指示により、ジュプトルは少し被弾しながらもビビヨンとの距離をあっという間に詰めていく。
相手のビビヨンは今度は上空に向かって飛んで逃げようとするが、
「今よ! 剣!」
エレナがそう指示すると、大砲に変形していたジュプトルの手は元に戻り、今度は新たに草の剣がジュプトルの手に握られる。草タイプの攻撃技“リーフブレード”である。
ジュプトルが“タネマシンガン”をやめて“リーフブレード”を発動する間に、相手のビビヨンの“むしのていこう”がジュプトルに襲いかかった。しかしジュプトルの“リーフブレード”が発動し、ジュプトルが圧倒的な跳躍によって上空に逃げたビビヨンに接近すると、戦況は一変する。
草タイプの攻撃技は、飛行タイプにも虫タイプにも効果がいまひとつで、ビビヨンには“リーフブレード”は二重に効きにくいのだが、ジュプトルは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ