8話目 好敵手(前)
[6/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
同時に4つまでしか覚えられない。そのため、成長して新しい技を使えるようになった時、古い技を1つ忘れさせる必要がある。
それらの理由で、このビビヨンは以前エレナと戦った時とは使える技が異なる。
(虫タイプの攻撃技は、悪タイプには効果抜群。頼むぜ)
そう思いながら、グレイは指示を出す。
「ビビヨン“むしのていこう”」
遠距離にも届く虫タイプの特殊攻撃技“むしのていこう”が、相手のアブソルに迫る。
「アブソル戻って。頼むわチルット!」
しかしエレナは、アブソルで戦うことはせずに、場に出ているポケモンを入れ替えた。アブソルが今までいた場所に、新たにチルットが現れる。
チルット、わたどりポケモン。ノーマルタイプかつ飛行タイプのポケモンである。空色の丸い体と、雲のような綿のような翼をもつ鳥のようなポケモンである。
バトルの最中に、場のポケモンを入れ替えることはルールで認められている。しかし、入れ替えて新たに出てきたポケモンは無防備な状態となり、相手に好き放題されてしまうというデメリットもある。
“むしのていこう”が、アブソルの代わりにチルットに直撃するが、チルットにあまりダメージはない。虫タイプの技は、飛行タイプのチルットには効果がいまひとつ、だからである。
「ビビヨン“サイケこうせん”」
グレイはビビヨンに、エスパータイプの特殊攻撃技“サイケこうせん”を命じる。
「チルット避けて! 旋回して!」
チルットは、ビビヨンの周りを旋回して、ビビヨンが放つエスパーの光線を避けていく。
「今! チルット“つつく”」
エレナは、ビビヨンが放つ光線の隙を見破り、飛行タイプの攻撃技“つつく”を指示する。技を決めるためにチルットが突っ込んでくる。
「ビビヨン“しびれごな”」
「チルット“しんぴのまもり”」
近づいてくるチルットに対して、相手を麻痺させる技“しびれごな”をグレイは指示した。
それに対してエレナは、麻痺などの状態異常を防ぐ技“しんぴのまもり”を指示した。
チルットの“しんぴのまもり”によって、ビビヨンの“しびれごな”は防がれる。
(マジか! “しんぴのまもり”で守られたら麻痺させられないし、切り札も効かない! どうするビビヨン?)
そう思い、グレイはビビヨンと視線を合わせる。
ビビヨンは『こりゃキツいですぜ……』と言いたげな視線をグレイに送ってくる。
(これは退却ですなビビヨン殿)
そのような意思を込めながら、グレイはビビヨンに視線を返す。
なにも相手と力づくで戦うことだけが絆を示す方法ではない。
「チルット“つつく”」
エレナが再び攻撃を指示した。
「戻れビビヨン。出番だKK!」
グレイはビビヨンを引っ込め、ギャラドスを出した。
今までビビヨンがいた場所にギャラドスが現
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ