6話目 性悪猫
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初からギャラドスで戦っている訳ではない。
その理由をコインには、他のポケモンと対比させてギャラドスの強さを強調させるためだ、という建前の説明で納得させているが、本当の理由はギャラドスだけが強くなることを防ぐためであった。
グレイは常に、ギャラドスが自分に反乱を起こすことを警戒していた。ギャラドスは日に日に強くなっており、この2週間だけでビビヨン以上の力をつけてしまったため、さらに警戒を強めているのである。
新たにチョロネコを捕まえたのも、チョロネコにバトルさせるのも、成長してギャラドスの抑止力になって欲しいという思いからである。
(多くのバトルを経験して、強くなってギャラドスをとめられるようになってくれ……)
そう願いながら、グレイはチョロネコに指示を出す。
「チョロネコ! “なきごえ”」
「モグリュー! “どろかけ”」
「チョロネコ! 中断! 避けろ!」
“なきごえ”は、相手の攻撃力を下げる技である。
“どろかけ”は地面タイプの攻撃技である。威力は低いが、相手の命中率を下げる効果がある。その性質から、攻撃技でありながら実際は相手の命中率を下げる技として使われている。
最初、グレイは“なきごえ”で相手の攻撃力を下げようとしたが、相手が“どろかけ”でこちらの命中率を下げようとしてきたので、避けるよう指示したのであった。
(“どろかけ”で命中率を下げられるのは困る。だが、こちらも“なきごえ”をなんとかして当てたい……どうする?)
グレイが考えていると、相手トレーナーが新たな指示を出す。
「モグリュー“あなをほる”」
相手のモグリューは、地中に身を潜めた。
“あなをほる”は、1回地中に身を潜めた後、地中から相手を強襲する地面タイプの攻撃技である。
(地面にいる相手がどこから襲ってくるか、予想はできない。開き直って次の手を考えよう)
そう考え、グレイは指示を出す。
「チョロネコ、相手の攻撃は痛いだろうけど頑張って耐えろ。耐えてから“なきごえ”」
グレイは相手の“あなをほる”を避けることは諦め、とにかく相手の攻撃力を下げることにした。
相手のモグリューの“あなをほる”がチョロネコに直撃し、ダメージを受ける。その代わりにチョロネコは“なきごえ”をモグリューに当て、攻撃力を下げた。
「モグリュー“どろかけ”」
「チョロネコ! どうにかしろ!」
相手の“どろかけ”に対して、グレイは対処法をチョロネコに丸投げした。トレーナーに良いアイデアが浮かばない場合、無理して指示を出す必要はない、というのがグレイの持論である。
判断を丸投げされたチョロネコは、とりあえず“みだれひっかき”で相手の攻撃を相殺した。
“みだれひっかき”とは、連続で相手をひっかいて攻撃するノーマルタイプの攻撃技である。1発ごとに
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