暁 〜小説投稿サイト〜
トラベル・ポケモン世界
5話目 青い龍
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レーナーが指示した技を聞いて、グレイは驚きの声を上げた。
 “ギガインパクト”は、持てる力を全て使って相手に突撃する攻撃技である。この技を使った後は反動でしばらく動けなくなるというデメリットがあるが、その破壊力は想像を絶する。
 “ギガインパクト”がギャラドスに直撃し、ギャラドスは倒れた。

 その後の勝負の展開であるが、グレイが2体目のポケモンとしてビビヨンを繰り出し、ビビヨンが攻撃技“むしのていこう”でカビゴンを倒した。
 相手のカビゴンは体力の限界だったらしく、“むしのていこう”が1発当たっただけで倒れた。
 バトルの後は互いを称えあい、少し雑談してからグレイは広場を去った。
 実は、KKがコイキングからギャラドスに進化したのは、この日の夕方にさしかかる頃であった。
 先ほどのバトルは、KKがギャラドスになってから初めての戦いであった。慣れない体であそこまで自由に戦えるギャラドスに、グレイは驚いていた。
 ちなみに、この日にグレイがバトル広場を訪れたのはギャラドスの練習試合のためであり、コイキング売りのステマのためではない。
 コイキング売りの一行は明日から別の町に移動することになっており、今更ステマをやっても意味はないのである。
 だが今後のステマ活動を考えたとき、グレイは先ほどのバトルに確かな手ごたえを感じていた。
(進化したばかりであれだけ戦えるなら、鍛え続ければさらに強く――他のトレーナーがギャラドスを使いたくなるほど魅力的に強く――なることは間違いない。問題はオレがKKを制御できるかどうかだ)
 ギャラドスに期待と不安を同時に抱きながら、グレイは町外れに停車しているトラックへと帰っていった。


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