5話目 青い龍
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ったんだね」
「話、後にしてもらえます?」
相手トレーナーはグレイの返答に対して、「どんだけ戦いたいんだよ……」と苦笑いを見せたが、以降はグレイへ声をかけてこなくなった。
相手トレーナーが指示を出す。
「ラクライ! “でんじは”」
「KK! 吹っ飛ばせ!」
相手のラクライが、“でんじは”という相手を麻痺させる技を放とうとするが、それよりも早くギャラドスが飛来し、先と同じように頭突きをかまして、長い胴体で遠心力を利用して思いっきり尻尾を叩きつけた。
再び吹っ飛ばされたラクライは、受け身をとることもできずにバトルフィールドの壁に激突した。
相手のラクライが吹っ飛ばされたことで“でんじは”は不発に終わった。
一般にギャラドスは、重さが235.0kg、高さが6.5m、と言われている。そんな巨体から繰り出される頭突きも、長い体の遠心力を使った攻撃も、威力は相当なものである。
「ラクライ! あきらめずに“でんじは”」
相手トレーナーが再び指示した。
「待てKK!! まだ近づくな」
グレイは相手が“でんじは”を使えることを警戒して、ギャラドスがむやみに突っ込まないように指示した。
待ての指示に対し、ギャラドスは不満そうな様子を見せたが、しぶしぶグレイの指示に従った。
「ラクライ! “スパーク”」
“スパーク”は、全身に電気をまとって相手に突撃する電気タイプの技である。ラクライは電気をまといながらギャラドスに向かって来る。
「KK! 避けろ! 距離をとれ」
相手の“スパーク”を防ぐ手段はあるが、相手の“でんじは”を警戒してグレイはギャラドスを下がらせた。
(相手の“でんじは”をくらって麻痺したら一気に不利になる。電気タイプの技である“スパーク”をくらった場合もダメージは大きい。しばらくは隙を伺うしかないか……)
グレイはそう思い、しばらくは回避に徹する作戦を考えていた。
しばらく相手の様子を見ながら、グレイは相手のラクライを分析していた。現時点で分かったことは、ラクライは“スパーク”を使い終わった直後の隙が大きいこと、それから“でんじは”は意外と効果の範囲が狭いこと、である。
(さて、それらの隙をどうやって突くかね……?)
グレイが相手の崩し方を考えていると、ギャラドスと一瞬目があった。
(ああもう! 分かったよKK……)
一瞬目があったとき、グレイにはギャラドスの思いや考えが伝わってきた。『これ以上待たせるなら勝手に攻撃するぞ!』という思いが。
「ラクライ! “スパーク”」
相手トレーナーが指示する。
「KK! “かみつく”」
グレイは相手の隙を狙う作戦を中止して、ギャラドスにとにかく攻撃させることにした。
自分の指示が無視されるのは困るという考えからである。
ラクライ
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