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んてどうです? 頭が良さそうですよ。なにせコインさんが言う一番強いコイキングの移動ルートを把握して、うまく避けていますよ。彼だけ安住の暮らしをしてますよ」
ギラドの言う事も一理あるとグレイは思った。頭の良さの意味では、ギラドが指すコイキングが一番かもしれない。
だがグレイは、2人が提案するコイキングの他に気になっているコイキングがいた。それを指しながらグレイは言う。
「オレはあいつが気になります。一番強いであろう奴に、ケンカを売って戦っているのはあいつだけですよ。あいつが一番好戦的ですよ」
コインとギラドは視点は違うにしろ、2人とも現時点で優秀なコイキングを探していた。
それに対してグレイは、これからバトルで勝つために育てることを考えて、一番強く成長しそうな、言い換えれば一番戦いが好きそうなコイキングを探していたのである。
グレイは選んだコイキングに語りかける。
「お前を強くしてやるよ」
グレイの問いかけに反応し、コイキングが力強くはねた。やる気は十分である。
そんなグレイとコイキングの様子を見ていたコインは言う。
「俺にはよく分からねえが……トレーナーってのはポケモンとの絆が大事らしいな。だったらそのコイキングはお前さんにやるよ。もしお前さんがこの商売をやめる時がきても、そいつは連れていきな」
ありがたい、とグレイは思った。ずっと自分のポケモンであるからこそ、本気で育てられるというものだ。
コインとギラドの商品であるコイキングが多数いる中で、グレイのコイキングを「コイキング」と呼ぶと紛らわしいので、グレイはもらったコイキングに「KK」というニックネームをつけた。
コイキング → コイ+キング → Koi+King → 「KK」という安直なニックネームであった。
グレイがコイキングをもらった翌日。
グレイは山へKKの特訓に、ギラドは川へ商品となるコイキングの調達に、コインは町へ商売にでかけた。
念のためにもう一度述べておくが、KKとはグレイがもらったコイキングにつけたニックネームである。
グレイは、山でKKを野生のポケモンと戦わせることで鍛えていたが、現在は山の麓のポケモンセンターでKKを回復させてもらっている最中であった。
グレイはKKを、多数のコイキングの中で最も好戦的に見えるという理由で選んだ。その選ぶ目は間違ってはいなかったとグレイは思うが、
(いくらなんでも好戦的すぎるだろ……戦闘狂の域だなこりゃ)
見る目に間違いは無かったが、程度を見極めることができていなかった、とも思っていた。
先ほどもKKは、グレイが攻撃の指示を出すよりも前に勝手に野生のポケモンを攻撃した。しかもあろうことか、群れている野生のポケモンに対して攻撃したのであった。当然、群れているポケモン全てと戦うこと
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