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めにバトルをやっているが、グレイには今日のバトルがコイキングのステマとしての意味を全く果たしていないことが分かっていた。
(相手の立場から考えても、他人にもらったばかりのギャラドスを使うトレーナーと戦ったところで、コイキングが欲しくなる訳ないよな……もっとこう『コイキングから頑張って育てました!』っていう感じがないと……)
もっとも、遠くから様子を見ているであろうギラドとコインは、ポケモンと心を通わせるトレーナーではないため、そのことは分からないだろうが。
バトルをすれば相手が分かるというのは、ポケモンと心を通わせるトレーナー同士にしか理解できない感覚であるのだ。
夜も更けたツギシティの町外れ。
ギラドとコインの元に帰ったグレイは、自分とギャラドスの関係がどんなものであるのか、今日バトルしたトレーナーには分かっていることを告げた。
「やっぱトレーナーってのは、どいつもこいつも簡単にくえねえ奴らばっかだな」
とコインが愚痴をこぼした。
「どうすればコイキングのステマ…もとい宣伝になるでしょうかね? グレイくんはどう思いますか?」
愚痴をこぼしてばかりのコインと違い、ギラドは打開策を考えようと、ポケモンと心通わせるトレーナーであるグレイに意見を求めた。
それに対してグレイは、正直に考えていることを述べる。
「オレが直接育てて進化させたギャラドスで戦うしかないと思いますよ」
コインは、ポケモンとトレーナーのことが理解できないといった様子で口を開く。
「誰が育てたって同じギャラドスでねえか!? 何が違うって言うんでい?」
「しかしトレーナーであるグレイくんが言っているんですから、トレーナーを相手にするにはグレイくんの言う通りにするのが良いのでは?」
「俺はそういう手間のかかる方法は嫌いなんでい。もっとこう、楽して儲けられるやり方が好きなんでい」
愚痴をこぼし続けるコインであったが、やがて諦めたように口を開く。
「しょうがねえ。グレイ、俺はトレーナーの事はよく分からねえからな、お前さんの言うことをあてにするぜ。売り物のコイキングの中から好きな奴を選んで、ギャラドスになるまで育ててくれい」
グレイ、ギラド、コインの3人は、育てるコイキングを決めるために、多数のコイキングが一緒に入れられている水槽の前にいた。
コインが、水槽の真ん中を泳いでいるコイキングを指して言う。
「こいつなんか一番強いんじゃねえか? 一番デカイ顔して泳いでるぜ。こいつが近くを通っただけでビビッて通り道をあけるコイキングがいるぐれえだからな」
グレイも、コインの言うことは正しいと思った。コインが指している奴が、間違いなく水槽の中にいるコイキングの中では一番強い奴だろう。
ギラドは別のコイキングを指して言う。
「このコイキングな
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