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夢値とあれと遊戯王 太陽は絶交日和
レベル6前編 人間間ではかなり強力な力を、誇る
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ドロー!俺は《ゼンマイラビット》を召喚」

ゼンマイラビット 攻1400

「そして……ターンエンドだ」

夢値 LP8000
モンスター  ソハヤ(守2000)
魔法、罠   伏せカード1枚
ペンデュラム 無し


エル LP8000
モンスター  ゼンマイラビット(攻1400)
魔法、罠   無し
ペンデュラム 無し

「ねぇねぇ今どんな状況?」
 樢は早速ダードに尋ねた。
「そうだな、お互い何のデッキか分かんねぇ」
「分かんないの?」
 樢はダードの顔を覗き込んだ。
「分かんねぇのが変なんだよ。普通に考えるなら、『BF』モンスターを並べるデッキと、『ゼンマイ』モンスターを並べるか《ゼンマイラビット》と罠で相手を妨害していくデッキだ。だが2人共静かすぎる。残りの手札どうなってんだ?」
「気になりますか?」
 夢値はダードににっこりと微笑みかけた。
「お前は決闘に集中しろ!」
 ダードは吠えた。
「ぼくのターン、ドロー。通常魔法、《(やみ)誘惑(ゆうわく)》を発動します。2枚ドローして手札の《ピナーカ》を除外します。……さて、ダードと樢さんの為に、ヒントを出し合いましょう」
「は?」
「速攻魔法、《手札(てふだ)断殺(だんさつ)》です。お互いに手札を2枚墓地に送って、2枚ドローします」
「これでお互いに墓地に送ったカードから、デッキ内容を類推しろってか」
 ダードは前足で器用に何らかの機械を操作して、樢に見せた。
 機械によると、夢値が墓地に送ったカードは《龍大神(りゅうおおかみ)》と《レベル・スティーラー》、エルの捨てたカードは《ゼンマイラビット》と《ファイヤー・ハンド》だ。
「何!?」
 ダードは目を見開いた。
「どうしたの?」
「夢値のデッキは、大方予想がついた。だが、あの対戦相手……」
「変なの?」
「普通、《ゼンマイラビット》と多くの罠で戦うデッキは、《ゼンマイラビット》の効果で自分のフィールドを空けやすいことを利用するもんだ。だが、《ファイヤー・ハンド》はフィールドに残りやすいモンスター。この2つを両立するデッキというのが想像つかない」
「……成る程」
 樢は大まか理解した。
「安心しろよ!」
 外野にいるどこにいたか忘れてしまった男がガヤを飛ばした。
「俺達のデッキがどんなのか、その身を以て思い知らせてやるからなぁ!哀手なんとかぁ!」
「闘ってるのは私じゃないけどね」
「でも、もしこのターンでぼくが勝っちゃったら、思い知れないかもしれませんよ?」
 夢値は自分の手札を眺めながら呟いた。
「安心しろ」
 外野の男はニヤリと笑った。
「機会は全部で4回あるんだからよぉ」
「4回、まさかあいつら」
 ダードが唸った。
「その通りだ犬!」

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