機動戦艦ナデシコ
1419話
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もそも、俺達は何でわざわざこんな七面倒くさい真似をしているのか忘れたのか? 確か、その辺はホワイトスターでシャドウミラーのメンバー全員に説明した筈だよな?」
正確には各自の端末に文章を送ったというのが正しいのだが。
それでも重要事項として各自に送った以上、それを読んでいる筈だ。
俺の視線がジトリとしたものになったのは、決して気のせいではないだろう。
自分でも意図的にそうした雰囲気を出していたし。
そんな視線を向けられた神楽坂は、慌てたように周囲を見回し……桜咲へと視線を向ける。
視線で助けを求めているのが丸分かりだったが……ふいっと桜咲は視線を逸らす。
あ、見捨てた。いや、もしかして桜咲も神楽坂と同じくその辺を理解していないとかじゃないだろうな?
何だか普通に有り得そうな気がするのが非常に怖い。
ただまぁ、そっちは近衛もいるし何とかなるだろ。
「で? 神楽坂。俺が言いたい事は理解したのか? 返事をしてないって事は、まさか分からないって訳じゃないよな?」
「え? そ、それはその……えっと……ごめん」
結局思い出せなかったのか、神楽坂はそう言って頭を下げてくる。
まぁ、素直な神楽坂というのもたまにはいいな。……普段の神楽坂を知っている身としては、色々と奇妙な感じがしないでもないが。
ともあれ、素直に己のミスを認めたので、今日はこれ以上責めずに教えてやる。
「ヤンマ、チューリップ、カトンボといった 無人艦の生産プラントを欲しての事だろ。ああ、チューリップの場合は戦艦にする訳じゃなくて、チューリップクリスタルが欲しいだけだけど」
チューリップがないと木連の機体は転移が出来ないが、そもそもシャドウミラーの場合はシステムXNがあり、それ以外にもフォールドという手段もある。
そんな俺達にとって、チューリップの転移というのは殆ど興味はない。
いや、勿論技術班としては転移システムという事で、技術的な興味から色々と調べてはいたらしいが……その調査にしても、既に何隻か鹵獲してあるチューリップで十分な筈だ。
技術班がチューリップの生産プラントを欲しているのは、当然ながらチューリップの装甲……チューリップクリスタルの存在だ。
異世界間の稀少物質を融合させる際に媒体として使用が可能。……まぁ、少しの新物質を作るのに大量のチューリップクリスタルが必要なので、大量に必要なのが困りものだが。
で、カトンボは純粋に数を揃える為の戦艦で、恐らくメギロートの運用艦になる可能性が高い。
ヤンマはナデシコ強化型といった感じの戦艦であり、シャドウとファブニールの運用艦として期待されている。
ナデシコの武装を一回り強化したような能力を持っているので、純粋に戦艦としてもそれなりの戦力になるのは間違いない
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