機動戦艦ナデシコ
1418話
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と木連はとてもではないが正義と呼べない方へと向かうだろうな」
「……アクセル代表……」
俺の呟きに、秋山が視線を向けてくる。
その表情には若干ではあるが苦い色があるのが見てとれる。
恐らく秋山も現状の木連については色々と思うところがあるんだろう。
「白鳥には言ったが、過去の地球が木連へ行った事は決して簡単に許されるべきじゃない。だが、それでも連合軍総司令官のグリューノが己の命を以て謝罪の意思を示したのは評価されるべきだと思うが?」
「……私もその映像は見させて貰った。草壁中将も、その件については留意している」
「けど、賊軍に手を貸す行為を止めるつもりはないんだろう?」
「……」
俺の言葉に秋山は沈黙する。
それを見れば、木連が止まる気配がないというのは明らかだった。
「地球の出来事をしっかりと理解しているのなら、俺達シャドウミラーが討伐軍に協力しているのを知ってる筈だな? もし木連が賊軍に協力するような事になれば、俺達と敵対することになる。そうなれば……どうなるか分かるな?」
「勝てない、でしょうな」
あっさりとそう告げる秋山に、近くで話を聞いていた高杉が咄嗟に視線を向ける。
お互いの力量差をしっかりと理解しているからこそか。
何かを言いたげな高杉も、秋山の様子を見て沈黙を保つ。
まぁ、実際問題俺達と敵対する事になれば、木連に勝ち目がないのは事実だ。
ファブニールが採用された以上、多くの機体がシステムXNで転移出来るようになる。
そうなれば、木連の支配領域にいつでも好きな時に出て来て、好き放題に攻撃出来るのだから。
それこそ、この都市艦れいげつもとてもではないが安全とは呼べなくなる。
「そもそも、俺達と敵対した時点でこのれいげつすらも攻撃対象になる。シャドウミラーを敵にするというのは、そういう事だ」
「……うむ」
秋山も、それは理解しているのだろう。
当然か。俺がこの世界にやってくるまでは、転移というのは木連の専売特許だった。
しかもその転移もチューリップがなければ出来ないという代物。
そんな中で現れたのが、チューリップを必要とせず、自分の機体だけで自由に転移を可能とするシャドウミラーだ。
自分達で転移を……それも限定的な転移しか使えないだけに、シャドウミラーに対する脅威を強く感じてもおかしくはない。
「他にも色々と言いたい事はあるが、その辺はもう白鳥に聞いてるんだろう?」
俺の言葉に、秋山は無言で頷く。
俺達が言いたい事は、既に昨日の時点で全て白鳥へと告げている。
そうである以上、秋山としては俺達がどれだけ本気なのかを見極めたいというのが、今回ここに来た理由なのだろう。
「俺達が討伐軍側に協力を表明した時点で、既に賊
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