5章〜特務支援課復活〜 第107話
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を広げて印をした。
「ウルスラ間道の中洲………前に幻獣が出現した場所の近くか。でも、よく見つけられたな?」
「フフ、異変が起きる前にアッバスと調べておいたのさ。で、少し小細工をしてからクロスベルを脱出したってわけ。」
「な、なるほど。」
「……さすが。抜け目がないわね。」
「お見事です。」
「ふむ、用意周到なことだ。」
ワジの説明を聞いたロイド達はそれぞれ感心した。
「ま、今はここだけだから今後も着陸できそうな”隙間”を探して行く必要があるけどね。―――それで、どうする?どうせ”結界”があるからクロスベル市には入れないけど。」
「……そうだな。それでも一度降ろしてもらおう。少しでもクロスベルの状況を知っておきたいし………ウルスラ病院がどうなっているか確かめておきたい気がする。」
「フフ、了解。」
ロイドの言葉にワジが頷き
「ならば降りるとしようか。」
ツァイトが答えたその時、全員がツァイトを注目した。
「む、どうした?」
「いや、今更ではあるけど……ツァイトってどうして俺達を助けてくれるんだ?」
「それにリベールの竜の話だと……君達聖獣って”至宝”を巡る因縁については”見守る”だけで介入できないんじゃなかったっけ?」
「然り―――古の”盟約”がある。だが、”幻の至宝”が失われた現在、私の本来の使命も既に終わっている。この身を縛る”禁忌”も薄れた故、ある程度自由に動けるというわけだ。人の子らに少しばかり力を貸してやるくらいはな。」
「なるほど………」
「それでマフィアの軍用犬事件でも俺達を手伝ってくれたのか……」
ツァイトの説明を聞いたワジとロイドは頷いた。
「うむ、そういう事だ。無制限の助力は出来ぬが……しばらくの間だけはこのまま力になってやろう。一応”警察犬”とやらに登録されている身でもあるしな。」
「ハハ、わかった。ありがたく力を貸してもらうよ。」
ツァイトの申し出を聞いたロイドは苦笑し
「うーん、前から偉そうな狼だとは思っていたけど……口調といい、やっぱり偉そうね。」
「まあ、本物の聖獣ですから偉くて当然なのですけどね。」
エオリアとリタは苦笑していた。
「しばらくはこのメンツで動くことにはなりそうだな。―――地上に降りたい時はアッバスに声をかけてくれ。あと、この”メルカバ”内部にも幾つかの設備が整っている。装備・道具・工房機能―――必要ならクルーに声をかけるといい。もちろん、エオリアさんやリタも利用してくれていいよ。」
「ああ、了解だ。」
「ありがとう、助かるわ。」
「ええ、オーブメントの調整が最大の難点でしたものね。」
ワジの言葉にロイド達はそれぞれ頷いた。
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