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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-41
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まで心に秘めていた思いをぶつけるように、より深く自分に相手を刻むように。
口づけはよりディープなものになっていく。
お互いのすべてをぶつけ合う。いかに狂っている感情でも狂っている愛情でもぶつけ合って受け止め合って。まるで、ずっとかけていたものを埋め合わせるように。
少し苦しそうに離れる。名残惜しそうに束の視線は蓮に向いていた。二人の息は荒々しく、頬は赤くなっている。
少し恥ずかしい気持ちもあるが、それ以上に喜びが勝っていた。これ以上はどうなるか分からなかったためなんとかストップをかけた。
「もう、いいか?」
「……まだ、足りないよ」
「あははっ、俺もさ。だけど、まず終わらせてからにしよう」
「うん、そうだね」
「「我儘で始めた無意味な争いを」」
◯
IS委員会本部が崩壊したことはあっという間に世界中に駆け巡った。そしてそれと時を同じくしてアフリカの独裁国家における反政府軍が一斉に蜂起した。
ISこそ保有していないが、これらを放置しておくと各国に少なからず影響を与え始める。特に今の時代は女尊男卑。世界を統治してきた歴史から捻れてしまっている今、虐げられている男性が立ち上がるのはあり得ない話ではない。必然的にこの反政府軍を鎮圧させるために国連は軍を派遣する必要がある。
「……なかなかいやらしいことしてくれるじゃない」
楯無は瞬時にして亡国機業の意図を読み切った。
戦力を分散させて何かを進めやすくするためだろうと読んで、すぐに部下に指示を出し始める。
「すぐに国の守りを強化するように要請して! 私たちも戦いに備えるわよ。もしかしたら、戦力が集まる前にIS学園を潰しに来るかも知れない。織斑先生にも報告して戦いに備えるように言って!」
彼女にはある種の予感があった。亡国機業は学園を攻めてくるだろうと。証拠があってのことではないが、絶対にも近い自信があった。
「もう決着をつけようっていうの……? 織斑くんたち、大丈夫かしら……そして、ラウラ・ボーデヴィッヒを戦いの場に出してもいいの?」
楯無が窓の向こうに視線を向けると、グラウンドでラウラがラファールで空を駆けていた。
ドイツから送還されてその理由もこちら側としては理解しがたいものであって。その上、戦いに関する記憶だけなくしているという不可解な状態にある彼女。
それでも一夏たちと試しに対戦させてもあっさり勝ちを拾ってしまう。よく分からない。
可能性としては今までの経験が残っているのがあり得る。
それに彼女の精神状態が不安である。ラウラはドイツから捨てられる形で学園に戻ってきている。心の中で大きなものを失って穴が開いている状況である。そして、その穴を埋め
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