SIDE:A
第七話
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「お前、まだ八の小僧じゃろう? その歳でこれかい」
「いや、この歳でようやくこれさ。もっと研鑽を積まない、と! んじゃあガマ親分さんまたな! 父さんも先に行ってるよ」
勢いよく立ち上がった少年は蝦蟇蛙と青年に挨拶を述べると、飛雷神の術で自宅へ戻った。
残された二人は空を見上げながらしみじみと呟いたのだった。
「最近のガキは恐ろしゅうのぅ」
† † †
二度目の人生を謳歌すること八年が経過した。
家族と時間を過ごし、友達と遊び、修行で汗を掻き、一日を終える。そのサイクルで日々を過ごしてきた。
修行の方は順調だ。むしろ順調すぎて困るくらい。また、普段から汐音と一緒にいる俺は必然的に妹の友達とも仲良くなり、彼らの修行を見てあげたりしている。最近だと新しく出来た友達のロック・リーと一緒に修行をして研鑽を積んでいたりする。
というのも、数年前から体術の伸びしろが悪くなってきたのを感じていたのだ。いわゆるスランプというやつだな。
まだ子供の体だし、今後成長するから無理をしなくてもいいかもしれないが、それでもやれることはしておきたい。それに純粋に修行をするのが好きというのもある。まあ、転生特典の【努力するだけ成長できる才能】のお陰だけど、それでも成長していると実感出来て楽しいのだ。
そのため、父さんに相談したところ紹介されたのが、あの体術のスペシャリストである上忍のマイト・ガイ。
どこの修造だと言いたくなるほど情に厚く熱血で、青春をこよなく愛する漢。四代目火影である父さんや九尾の狐であるクーちゃんから修行をつけてもらっている俺はすでに上忍を超えるほどの実力を有していた。それなのにどうしてまだ強くなりたいのかと尋ねてきたガイ上忍に俺はこう答えた。
「誰よりも強くなって、大切な人を守りたい。そのために今出来ることをしたい。妥協したくないんです」
「ほう。しかしその心構えは立派だが、このまま大きくなるのを待つだけでも相当の力をつけるだろう。それでもかね?」
「当然! 忍術は父さんとクーちゃんがいますが、体術を教わるにはガイ上忍、あなたに師事するのが一番良いと父さんが言っていました。どうか修行をつけてください!」
そして、俺の熱い決意を汲んでくれたガイ上忍はその日から俺の体術の師匠となったのだ。後に弟弟子となったロック・リーとともに熱い男の元で汗を流す濃厚な時間を過ごしている。
ガイ師匠との修行はその印象に違わぬ熱血指導と熱い精神論で体を苛め抜くのが基本だ。自己流でそこそこ鍛えたと思う筋トレを生ぬる
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