暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン6 闇のゲーム、チェスデーモンの罠!
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リピリした声がした。

「あなた達、ここで何をやっているの!?」

「「ひぃ、出た〜!!」」

 そう言って騒がしく十代と僕の後ろに隠れる隼人と翔。まったく、少しは落ち着けばいいのに。だってこの声、多分………。

「よう、明日香。こんなところで何やってんだ?」

「それはこっちのセリフよ。あなた達こそ、こんなところで何をしているの?」

「肝試し。えっと、明日香こそ一人で何やってんの?」

 何か静かだと思ったら、あのぺらぺらとよーしゃべる二人組がいないのね。夢想もいないっぽいけど。

「…………ここは立ち入り禁止のはずよ。今なら先生には黙っておいてあげるから、早く寮に帰りなさい」

「ちょっと待てよ。そっちはまだ、俺らの質問に答えてないぜ。お前はここで何をしてたんだ?」

「…………」

 はて、何か言いたくないことでもやってたんだろうか。

「明日香、別に言いたくないなら言わなくてもいいけど?」

「………いえ、あなた達がここに来たってことは、ここがどういう所か知っているんでしょう?」

「えっと、俺らが聞いたのは確かアレだな。もともと特待生のための寮だったけど、闇のデュエルのせいだか何だかのせいで生徒が行方不明になって廃寮にされたとかいう」

「そこまで知っているのに、自分が行方不明になるとは思わなかったの?」

「そんなの、迷信だろ?俺は信じないぜ」

「僕はちょっと信じるけど………でもやっぱり見て見たい、かなー」

「お、俺もなんだな〜」

「僕は別にわざわざ来なくても……」

「まあいいわ。そこまで言うなら、勝手にしなさい。ただね、ここで行方不明になった生徒。その中の一人には、私の兄もいたのよ」

 そう言って、こちらに背を向けて歩いていく明日香。

「…………十代、どーする?こりゃなんかマジな話っぽいけど」

『いや、このまま行ってみようぜ』

「ああ、せっかくここまで来たんだ!いっぺんぐらい覗いてみないとな」

「待って欲しいんだな〜」

「ま、待ってくださいよー!」

『俺も俺も〜』

 ぽつーんと一人残される。あらら、皆行っちゃったか………しょうがない。

「僕も行くから、ちょっと待って待って!!」

 入口までたどり着いたみんなの後を、慌てて追いかける。

「それにしても、ずいぶん埃がたまってるな」

「クモの巣もいっぱい張ってるんだな〜」

「でも、僕らの寮よりずっと立派ッスね。いっそのこと、ここに引っ越しちゃいますか?なんて。あはは」

「お、それいいな!やってみるか?」

「えー、冗談に決まってるッスよ!?」

「なんだよ〜。それにしても、なんか変な絵だな。こいつが千年アイテムってやつか?
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