第3章:再会、繋がる絆
第57話「手掛かりと異変」
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だからこそ、ユーノの言っていた負の感情のエネルギーを打ち消す事ができた。....同じような力だったから。」
同じような力だからこそ、対抗できた。
「ジュエルシードはその祈りの力を増幅させる。...つまり、それを扱う天巫女本人が負の感情で強く祈ってしまえば...。」
「っ.....!」
「....この現象は、そういう事だ。」
負の感情...拒絶などの意思で祈りの力を行使した。
大方、“自分なんていなければいい”とかそんな祈りだろう。
それが増幅され、僕らの記憶から消えた。
「...夢の中では、僕らは結構その人物に助けられていた。それなのに、どうしてこんな事にしたのか...。」
「...本人のみぞ知る...ね。」
もしかしたら、このままにしておくべき事なのかもしれない。
だけど、ここまで来て“はいそうですか”と引き下がる訳にもいかない。
「...どうにかしたいけど、手がかりはここまでなんだよな...。」
「どうするの...?」
「...時が来れば、また何か思い出すかもしれない。昨日みたいに。...だから、それまで色々準備って所かな。」
今僕らにできる事は、それぐらいしかないだろう。
ユーノ曰く神に匹敵する力が働いているんだ。早々認識阻害に干渉もできない。
「(...一応、試してみるか。)」
それでも、試してみる価値はあるだろう。
様々な視点から、幾重もの手段で干渉を試みれば或いは....。
―――...優輝様...どうか、マスターを頼みます....。
「じゃあ、また明日ー。」
学校が終わり、真っすぐ家へと帰る。
「(...夢の代わりに“声”か...。)」
昨日、今日と夢を見なかった代わりに、声が聞こえた。
確信はないが、デバイスらしき声。自分の主の事を僕に頼んでいた。
「(...言われなくても、そうするつもりだ。)」
全てを拒絶して皆の記憶から消える。
何かしらの理由があるだろうけど、そんな末路は悲しすぎる。
「(昨日、結局認識阻害に干渉する事はできなかった...。やはり、何かしらのきっかけがないと干渉すらままならないのか...。)」
元々知覚する事もできていなかった認識阻害だ。干渉できる方が珍しい。
「(とりあえず、今日も帰って色々試すか。)」
家では既に椿と葵が色々試している。僕もやれることはやらなきゃな。
「...これも無理...か。」
組んでいた術式を破棄する。
今日も様々な術式を試したが、なんの
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